仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
確かめる口ぶりとは裏腹に、すでに答えを知っているかのような真っ直ぐな瞳。
私は密かに戦慄する。
セリフだけ聞くと、私の人となりを評価しているように感じるけれど……違う。
きっと私を脅しているのだ。隠し持ったお前の思惑を吐き出せ、と。
こんな、いとも容易く見破れてしまうなんて……。
「しょ、正直に申し上げますと、“結婚において利益のみを求める”という潔さが、私にとって都合がよかったから……ということになります」
「都合がいい、ですか」
「そうですね。もっとストレートに言ってしまえば、恋愛をせずに結婚ができるなんてラッキー……だと」
そう言い切ったあとで、血の気が引いた。
どうしよう。かなり不躾な言い方になってしまった。
けれど、仮にも結婚するのなら本当のことを伝えるべきだ。
そう思い直して、拳をぎゅっと握りしめる。