仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
『もっと数こなせばぴったりな人見つかるって! おすすめのマチアプあるから一緒にやろ!』
友人にそうやって励ましてもらっても、私はあいまいに頷くことしかできなかった。
今の世の中、出会いの手段なんていくらでもある。
友人の言うようにマッチングアプリなどを使って数を重ねていけば、いつかは運命のような相手と巡り会えるのかもしれないけれど。
終わることが前提のお試しのような付き合いには、どうしても馴染めない。
せっかく誰かを好きになるなら、そのひとりと大切に向き合いたいと思う。
ただ、それでも。
私の場合は、相手を傷つけるか、自分が傷つくか。結末はそのどちらかにしかならない気がして怖かった。
結局のところ、恋に人一倍臆病なのだと思う。
だからもう恋はしない。
それでいいとずっと思っていた。
────それなのに。
『あなたがそれを望むなら、俺はただの契約相手として徹するようにします』
利害だけで繋がれたこの結婚に、早くも虚しさを感じてしまっているなんて……。
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「選択、間違えちゃったかな……」
自分にしか聞こえない声で呟いたつもりが、どうやら相手にも届いてしまったらしい。