フィオナの運命
「そなたはテントの中で休め」

フィオナを促し、ルシアスは焚き火に木の枝をくべながら夜を過ごす。

しばらくすると、そっとフィオナがテントから顔を出した。

「ルシアス様」
「どうした? 眠れないか?」

コクリと小さくフィオナは頷く。

「おいで」

ルシアスは手を伸ばし、フィオナを抱き寄せて座らせた。

後ろから抱きしめるように、両腕の中にフィオナを閉じ込める。

「身体が冷え切っているな。毛布が足りないか?」
「いえ、大丈夫です。もともと体温が低いので」
「そうか。しばらく温まるといい」
「はい」

パチパチと木が燃えるかすかな音を聞きながら、フィオナは心と身体がほぐれていくのを感じた。

ルシアスの大きな腕に包まれる安心感と、身体に直に伝わってくる温かさ。

さっきまでテントの中で感じていた冷たさと心細さが嘘のように、ホッとしてルシアスに身を預ける。

フィオナはそのままスーッと穏やかな眠りに落ちていった。
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