フィオナの運命
「これは……!」

水晶を見つめてバギラが言葉を止める。

「バギラ様、ルシアス様の身になにが起こっているのですか?」

声をかけるフィオナを横目で見ると、バギラは黙ったまま水晶をルシアスの右手首に近づけた。

そのまま水晶に片手をかざす。

ぽうっと青く輝いた水晶は、ルシアスの手首を照らした。

次の瞬間、フィオナは言葉もなく立ち尽くす。

(嘘でしょう……)

ルシアスの右手首には、黒く忌まわしい棘の模様の刻印が表れていた。
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