フィオナの運命
未来の妃への指輪
「ルナ! カイルと走る?」

王宮の厩舎に向かったフィオナとルシアスは、ルナとカイルを馬場に連れて行く。
二頭は並んで楽しそうにのびのびと走り出した。

「ふふっ、相変わらず仲良しですね」
「ああ、そうだな。もう少しルナが大きくなったら一緒に遠出させられるが、今回はまだ早いか」

ルシアスは5日後に、フィオナを連れてジャイラを訪れることになっている。

あのあとジャイラでは、ルシアスの呪いがとけると同時に、悪魔とその手先となった預言者は国王に成敗されたらしい。

更には、かねてより国王の暴君ぶりに怒りを抱えていた市民達がクーデターを起こし、新たにそのリーダーが総裁として政権を握ることになった。

王政は廃止され、新たにジャイラ共和国となると、総裁のサージャリーがアレクシア王国に遣いをよこした。

ルシアスが示した平和協定を全面的に受け入れ、改めて友好条約を結び直したい、とのことで、ルシアスはフィオナを連れて再度ジャイラを訪れることにした。

自分も一緒に?と戸惑うフィオナに、ルシアスは「婚約者なのだから当然だ」と言い切り、フィオナは顔を真っ赤にしてそれ以上はなにも言えずにいた。

ローラもついて来てくれることになり、フィオナの準備をあれこれと整えてくれる。

「フィオナ様、ドレスはどちらの色がお好みですか?」
「いえ、あの。しきたりとかもよく分からないから、全てローラにお願いしてもいいかしら?」
「もちろんですわ。お任せください!」

嬉しそうに笑って、ローラはドレスやアクセサリーを大量に用意していた。
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