雨の日が苦手だった、私たちは
それにしても、萌衣は完全に巻き込まれ事故である。後でしっかり、高瀬を問いたださなければならない。
三人の会話は終わったらしく、高瀬が小声で萌衣に話しかけてきた。
「悪かった、急に巻き込んで」
「いえ、あのー……高瀬さん、あんな嘘をついて、本当に大丈夫なんですか……?」
「まぁ、今まで色んな人に言い寄られて困ってたから、もう彼女がいるってことにした方が楽かなと」
「なるほど……?」
嘘をついたところで、高瀬のファンが納得するのかは疑問が残るけれども。
それでも、なぜ高瀬がわざわざ波風を立てるようなことを言ったのか、萌衣は不思議に思う。なんだか高瀬らしくない。
「お詫びと言ってはなんだけど、さっき言ってた洋食店に一緒に行かないか?」
「え……良いんですか?」
知る人ぞ知る、評判の洋食店。
素直に「行ってみたい」と萌衣は思う。
じゃあ、今度仕事終わりにでもと言おうとすると、高瀬はさらりと言った。
「じゃあ、今度の週末にでも行くか。あそこ昼しかやってないんだよ」
「え、っと……?」
「あ、嫌だったら無理しなくてもいいから」
「い、いえ……行きたいです」
高瀬は「よし、決まりだな」と呟き、微笑んだ。
(高瀬さん、私の反応を見て楽しんでる……?)
先ほどから、高瀬の言動に翻弄されてばかりだ。
高瀬が休日ランチに誘ったのは、ただのお詫びで。そのお店にしたのも、たまたま話にあがったからだ。ましてや、彼女役を頼まれた訳でもない。
高瀬の揶揄うような視線に、どう返せばいいのか分からず少し俯いてしまう。萌衣は恥ずかしい気持ちを押し隠すように、目の前にあるパスタを頬張った。
少しして見返すと、高瀬は何事もなかったかのように残りのご飯を食べていた——。
***
三人の会話は終わったらしく、高瀬が小声で萌衣に話しかけてきた。
「悪かった、急に巻き込んで」
「いえ、あのー……高瀬さん、あんな嘘をついて、本当に大丈夫なんですか……?」
「まぁ、今まで色んな人に言い寄られて困ってたから、もう彼女がいるってことにした方が楽かなと」
「なるほど……?」
嘘をついたところで、高瀬のファンが納得するのかは疑問が残るけれども。
それでも、なぜ高瀬がわざわざ波風を立てるようなことを言ったのか、萌衣は不思議に思う。なんだか高瀬らしくない。
「お詫びと言ってはなんだけど、さっき言ってた洋食店に一緒に行かないか?」
「え……良いんですか?」
知る人ぞ知る、評判の洋食店。
素直に「行ってみたい」と萌衣は思う。
じゃあ、今度仕事終わりにでもと言おうとすると、高瀬はさらりと言った。
「じゃあ、今度の週末にでも行くか。あそこ昼しかやってないんだよ」
「え、っと……?」
「あ、嫌だったら無理しなくてもいいから」
「い、いえ……行きたいです」
高瀬は「よし、決まりだな」と呟き、微笑んだ。
(高瀬さん、私の反応を見て楽しんでる……?)
先ほどから、高瀬の言動に翻弄されてばかりだ。
高瀬が休日ランチに誘ったのは、ただのお詫びで。そのお店にしたのも、たまたま話にあがったからだ。ましてや、彼女役を頼まれた訳でもない。
高瀬の揶揄うような視線に、どう返せばいいのか分からず少し俯いてしまう。萌衣は恥ずかしい気持ちを押し隠すように、目の前にあるパスタを頬張った。
少しして見返すと、高瀬は何事もなかったかのように残りのご飯を食べていた——。
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