祝福のあとで
「久しぶりです。
今回もよろしくお願いします」
「こちらこそ。
今日も早いね」
「フェアの日って、なんだか落ち着かなくて」
そう言って笑う。
相変わらず、
結婚式の話になると目がきらきらする。
少し話していると、
紬ちゃんの視線が、ひかりの肩越しへ向いた。
カウンターに立つ直を、
紬ちゃんは一瞬、じっと見た。
初めて見る人を見るときの、
少しだけ遠慮した視線だった。
「……あの方が、
今日のバーテンダーさんですか?」
「うん。
今回、お願いしてて」
それだけの説明。
でも、紬ちゃんはもう一度、ひかりの方を見る。
さっきより、
少しだけ、真剣な目で。
「なんか」
「ひかりさん、
今日ちょっと雰囲気違いますね」
思いがけない言葉だった。
「そうかな」
「はい。
いつもより、こう……」
言葉を探してから、
紬ちゃんは首をかしげる。
「張ってない、というか。
力、抜けてる感じ」
悪い意味じゃない。
むしろ、
羨ましそうな響き。
ひかりは、
一瞬だけ返事に迷ってから、微笑った。
「……そう見えるなら、
よかった」
それ以上、説明はしなかった。
説明する言葉を、
自分でもまだ、持っていなかったから。
今回もよろしくお願いします」
「こちらこそ。
今日も早いね」
「フェアの日って、なんだか落ち着かなくて」
そう言って笑う。
相変わらず、
結婚式の話になると目がきらきらする。
少し話していると、
紬ちゃんの視線が、ひかりの肩越しへ向いた。
カウンターに立つ直を、
紬ちゃんは一瞬、じっと見た。
初めて見る人を見るときの、
少しだけ遠慮した視線だった。
「……あの方が、
今日のバーテンダーさんですか?」
「うん。
今回、お願いしてて」
それだけの説明。
でも、紬ちゃんはもう一度、ひかりの方を見る。
さっきより、
少しだけ、真剣な目で。
「なんか」
「ひかりさん、
今日ちょっと雰囲気違いますね」
思いがけない言葉だった。
「そうかな」
「はい。
いつもより、こう……」
言葉を探してから、
紬ちゃんは首をかしげる。
「張ってない、というか。
力、抜けてる感じ」
悪い意味じゃない。
むしろ、
羨ましそうな響き。
ひかりは、
一瞬だけ返事に迷ってから、微笑った。
「……そう見えるなら、
よかった」
それ以上、説明はしなかった。
説明する言葉を、
自分でもまだ、持っていなかったから。