レオン



「くっせーなぁ、ここは。なに煙草吸ってんだよクソガキー」


屋上でいつものように煙草を吸っていた時だった。

屋上の扉が開けられたと思えば涼井が我が物顔でこちらに歩み寄ってくる。



「……てめぇ今授業中だろうが。なにしてんだよ」


「お前も人の事言えねーだろ、俺はサボりだよ。めんどくせーから」



そう言って涼井は、持ってきた鞄を枕にしてあろうことか俺の隣で寝始めた。

ギョッとして涼井の方を見ると、涼井は目を細めて「煙草くせーからさっさと消せ」と言葉を吐き捨てた。



「お前……後から来た癖になんつー奴だよ」


「うるせー、良いから煙草消してどっか失せろ。あ、でも四時間目が終わる頃には起こせよ?昼休みは予定があるから」


「知らねーよ、てめぇで勝手に起きろ」


「生意気なやつ。煙草のこと教師にバラされたくなかったら黙って俺の言うこと聞いとけ」



生意気はどっちだよ。

怒りで震える俺を他所に、涼井は「そんじゃ、おやすみー」と今度こそ目を瞑り眠りに入ったようだった。


前言撤回だ。
ちょっとぐらい痛い目を見て丸くなった方がコイツは丁度良いだろ。

なんなら俺が痛い目を見させてやろうかとまで思ったが、ガキみたいに妙に安らかな顔で寝るこいつを殴り起こす気にはなれなかった。

< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop