先輩、好きです。




だって、私は特別扱いをされたことは一度もない。



好きな子相手に優しくされた経験も、意地悪された経験もない。



むしろ、他の部員たちと同じように淡々とした態度で接してきていたはずだ。

さっきだって、私に対しても無愛想だった。



一目惚れをされるような美人でもなければ、今日まで会話すらしたことがない。



それに私は三年生で、こいつは一年生。


立場も、年齢も、経験もまるで違う。




それで好き?




そんなはずがない。


ありえない。




ましてや矢吹みたいな人間に好かれる理由なんて思いつかない。



何かの冗談だと思った。

むしろ冗談だったなら、多少怒りはするけど、「矢吹でもそんな冗談言うんだ」って笑って流せたはずだ。




けれどその可能性はすぐに消える。




あんなに無駄な言葉を省くやつが、冗談でこんなこと言うとは思えなかった。



それに、人をからかって楽しむようなタイプでもないはずだ。
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