先輩、好きです。
「お前、さっきからずっと上の空だけど大丈夫か?もう休憩だぞ」
「え、嘘でしょ…!?」
周囲を見渡すと、部員たちはそれぞれ水分補給したり、気ままにシュートを打ったりしていた。
いつの間にか練習は止まっていたらしい。
慌ててタイマーのスイッチを押して、近くのボトルに手を伸ばす。
「お前、今日なんか変じゃね」
「えっ」
肩がびくりと跳ねた拍子に、山岸に渡そうとしていたボトルが指先から滑り落ちる。
「うお!?」
床に落ちる寸前、反射的に伸ばした手でボトルをキャッチし、山岸は安堵のため息をついた。
差し出されるはずのものをそのまま落とされるとは思っていなかったんだろう。
呆れたような顔で、山岸がボトルを持ち直す。
その視線を受けて、私はようやく自分が何をしたのか理解した。
「ご、ごめん……」
「……やっぱ変だぞ。どうしたんだよ」
怪訝そうな目でじっと見つめられ、私はゆっくりと視線をそらした。