先輩、好きです。









この日の練習は、正直言って散々だった。



タイマーを押し忘れ、練習メニューの指示出しも遅れ、声をかけるタイミングも微妙にずれる。


普段なら絶対にしないような凡ミスばかりで、後輩にまで心配される始末だった。





――――集中しろ、私。





何度も自分に言い聞かせてるのに、頭の中から矢吹のことが離れてくれない。



『見せます』なんて言われたせいで、それがまるで私だけに向けられているような気がして、余計に集中できなくなる。




自意識過剰なのは分かってる。
分かってるけど、仕方ないじゃない。




告白された直後に言われたら、そう簡単に切り離せるわけがない。
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