先輩、好きです。
相変わらず、きれいな顔をしている。
切れ長の目、まっすぐ通った鼻筋、薄い唇。
体の出来上がっている上級生と比べるとまだ華奢だけど、背も高いし、手足もしっかりしている。
遠巻きに眺める女子もちらほらいる。
それでも直接話しかけてくる子がいないのはやっぱり、表情が読めなくて、冷たい印象があるからなんだろう。
私も矢吹とはまだ話したことはないけど、話してみれば意外とフレンドリーかもしれない。
私は胸の内に残る高揚感を悟られないように、できるだけ平静を装ってボトルを差し出した。
「さっきのプレー、すごくよかったよ」
そう言って、意識的に笑顔を浮かべる。
相手は入部したばかりの一年生。
先輩が声をかけることで、緊張して萎縮したりしないように気遣ってのことだった。
けれど――――