先輩、好きです。
そう思うと、段々と腹が立ってきた。
「汐織ー、あんま気にすんなって」
後ろから声をかけられて振り返ると、同じ三年の山岸がボトル片手に近づいてきた。
「勝利は入部した時からあんな感じだったろ?」
「…そうだけどさ、さすがに面と向かって言われると…私も思うところがあるわけなんですけど」
入出だったら、少し褒めただけで散歩に行く犬みたいに喜ぶのに。
その後は分かりやすく調子に乗って他の部員からうざがられるのに。
それくらい分かりやすければ、かわいげもあるのに。
「まあ落ち着けって…ああしてると、なんか猫みたいで意外とかわいく見えてこないか?」
山岸はニヤリと笑って、そう言った。
「猫かあ……」