Toxic・Romance
《じゃあ、参加する前に待ち合わせましょう》
《ぜひ!》
トントン拍子に予定は決まった。私はすごく面倒な性格をしていて、予定を立てるまでは楽しいのに、立てたあとどうしようと悩んでしまうことがおおい。
おかげで「(早まったかも……!)」と、すぐに後悔した。出る杭は打たれるものだ。私のような小物が調子に乗って、酷レビューが届くかもしれない。
「(でも、実りになるほうが絶対大きい……!)」
片桐さんとの約束もそうだ。売り言葉に買い言葉で金曜の約束を作るまではいいけれど、三日前に一度イヤイヤ期のような大きな波が来て、当日になるともうどうにでもなれ、の心意気だったのだ。
今は約束がないと一週間がさびしく感じてしまうから、恋って魔法のような感情だ。
𓂃 𓈒𓏸
あっという間に約束のオフ会の日がやってきた。
「(これで大丈夫かな……)」
萌生ゆるは多分カワイイ系の作家だ。高校生の可愛い恋愛のお話ばかり執筆しているから、そう思われている……と、思う。
萌生ゆるのイメージをできるだけ壊さないように、ブラウスとスカート、フリル付きの靴下にカーディガン、スニーカーではなくバレエシューズというガーリー全開なコーディネートを完成させた。
それでも少しだけ不安で、誰かに『大丈夫』って言われたくて自撮りを片桐さんに送った。