Toxic・Romance
「(やっぱり、可愛いな……!?)」
おそらく性別なんか関係ない。雨木さんは内面から可愛さが滲み出ている。
それに、片桐さんもたまに可愛い部分があるし……と、気を緩めると思考回路に片桐さんが現れるから、ぶんぶんと顔を横に振ってかき消した。
「どうしたんですか?」
「いえ、雨木さんが想像通り可愛らしい方で、ビックリしちゃっただけです」
「萌生さんもすごくかわいくてどきどきしてます」
「ええ……!?嬉しいです」
「じゃあ、行きましょう」
「はい」
もし、雨木さん以外にも男性がいたらどうしようとか、もしかして女子は私だけ!?と焦っていたら、到着したカフェにて待ち受けていた作家さんたちは全員女性だった。
自己紹介を軽く済ませた。右を向いても左を向いても前を見ても、この界隈では知らない人は居ないと言っても過言では無いほど著名な作家ばかり。
「(ここ、天国では……!?!?)」
こういう時、肝が据わった性格をしていて良かったと心から思う。片桐さんの会話を聞くために、一人で喫煙所に行くくらいは心臓に毛が生えている私は、始まってしまえば全力で楽しめるタイプだ。