Toxic・Romance
「私、どうすれば片桐さんを引き止められるかなあって、常々考えてるんです」
「俺を?引き止める?」
「はい。カレーもそうだけど、片桐さんが好きそうなお菓子とか出してみたり、好きな映画を見つけると、片桐さんも好きかな?とか、一緒に観てくれるかな?とか、何したら帰りたくないって思ってくれるんだろうって、日頃から考えるようになってしまって」
きっとこれも、恋という病名の症状の一種だ。それも過去、患ったそれとは比べ物にならないほど強力な病にいま、侵されている自覚がある。
「片桐さんの帰宅を少しでも引き伸ばすために創意工夫しているんですよ、これでも、一応」