Toxic・Romance
「こんにちは。もしかしてお二人、片桐の知り合いですか?」
私が言葉に詰まっていると、横から静かな声が割って入った。この男性はプレゼン先の社員だ。
何故覚えているか、それはとても簡単な理屈で、彼が私と年齢が変わらないのにこの会議に参加していること。それから……とんでもない美形だったからだ。
片桐さんももちろん綺麗だけど、彼はなんというか……色気が暴発している。私のタイプではないけれど、片桐さんも彼もまた、10人が見れば10人全員がかっこいいと言い目をうばわれる類の美形だろう。
「そうなんですよ。私は大学時代の友人で……そちらも?」
雪見さんの疑問に、その男性はやわらかな笑みを浮かべた。笑顔の作りかたが、なんだか片桐に似ているなあ、と感じながら、軽い衝撃を受ける。
「はい。なんというか……知人です」
「(そうなんだ!?)」
それもまた初耳である。取引相手に知人がいるなら教えて欲しかった。
……けど、片桐さんの知り合いが居るって知ってたら逆に緊張したかも……?