Toxic・Romance
「でも、そうだな。きみが趣味を続けられる良い方法があるんだけど、聞く?」
しかし、彼は悪魔ではなかった。
「聞きます、聞かせてください!お願いします!!」
やっぱりこの人の根っこは優しい人なのだ。人は生まれながらに善良だ。そんな性善説の認識を改めながら、縋るように詰め寄ると、彼は柔らかな笑みのまま、こう続けた。
「使用料、払ってくれたらいつでも使っていいよ」
それがまるで悪魔の囁きに聞こえた。
「し、使用料……?」
「うん」
刹那、私の頭の中で最悪な想像がいくつも走る。
「……お、おいくらでしょうか」
そう聞いた瞬間、彼の目はまるで私を射抜くように見下ろし、ゆるり、口角を持ち上げる。妖艶な微笑に見蕩れる私は愚か者。
「身体で」
耳を疑った。 淡々とした、まるで昼飯のメニューを決めるような温度のない声。あまりにもあっさり言われて、意味を理解するまでに時間がかかった。というか、さっきから、彼の言葉が日本語じゃなくなったみたい。