Toxic・Romance


 そんな私の様子を面白がるように、彼はさらに身を乗り出してくる。


「てか、恋人役っての、月島さんの創作?にもよさそうなシチュエーションじゃねえの」

「それは……」

 まったくその通りである。薫の恋人役にされそうなヒロインでもいいし、次回作用に温めるのも良い。とにかく、インスピレーションがバチバチと火花のように散って、仕方ないの。

 言葉尻が消えた私を見て、片桐さんは「まじかよ、」と、呆れたように、でもどこか満足げに呟いた。


 その後ホテルへ行った。今度こそ、その行為を目的として作られた、ラブなホテルだ。

 「(人生初ラブホテルだ……!!)」

 感動に似たものを覚える。勝手が分からず、周囲をキョロキョロと見渡していると「部屋、どうする?」と、片桐さんが訊ねた。部屋?と、片桐さんの方に向かうと。

 「ひ、ひゃあっ!」

 けれど、そこにあるのはピンク一色で、プランはどうとか、オプションはどうだとか、目を瞑りたいワードばかりだった。実際、両手で目を隠していた。なので全部片桐さんが済ませてくれた。
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