Toxic・Romance

 しかし、片桐さんはちがう。いっぱいいっぱいの私とはちがって、暑そうにしているだけで、よゆう、そのものだ。

「や、あの、そこは大丈夫なので……」

「なにが大丈夫なの?」

「あのっ、」

 まよいなく脚のあいだに入ってきた手が、指が、すでにぐずぐずのやわいところに触れる。

「えっ、きたない、ですよ」

「知識、あるんじゃなかった?」

 ただ表面をなぞられているだけ、なのに、奥のほうが反応しているのが分かってしまうし、きっと分かられてしまう。

 性感を逃がすように浅い息を吐く。あまい声がたまらず漏れると、片桐さんは楽しそうにした。

 わたしのなかに、なにもいれたことがない部分に、彼の一部がはいった。だけどそのゆるい異物感は、いっときの、くちのなかにいれたわたあめのように儚いものだった。

 関節を曲げるように動かされると気持ちよくて、ぬるい水があふれるのがわかった。同じところをこすられるたび甘いものがからだの芯に、堆積していくのを感じた。

 極度に緊張しているはずなのに、自然とからだのちからが抜けていく。そうして、今のわたしには有り余る愛撫の果てに、わたしは…………
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