一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―


会って数分で全員クセ強なのがもうわかる。


兄と同じくらい厄介な奴が、この世にまだまだいたなんて。


勢揃いした圧巻の美しさに、恐れをなして喉が鳴る。



私、こんな奴らとよろしくしなきゃいけないの?



「あっれー?この子――」


白髪の長身男が、私のことを見つけて一瞬表情を失くす。


な、なに?まさか女だって気付いた?
まじまじ見つめられて緊張が走る。


気まずい見つめ合いがしばらく続いた後、その人は大きくニカッと笑った。



「めっちゃ可愛いね、女の子みたい!」



ギクリ。
――いや、でもまだ大丈夫!
ギリギリセーフだ。



(――結構綱渡りかも。)



バレたら私、どうなるんだろ?
予想もつかなくて胸が鳴る。


強い光に気圧されて、ボロを出さないようにしなければ。


だから死ぬ気で胸を張った。




「美嶋千景!性別、男!
flying-Hiの新メンバー……ッス。」



思った以上に声は低めに出せたけど、語尾に迷ってイマイチ決まらない。




理不尽だらけの成り行きアイドル人生。

違約金は1億。

問題児だらけのユニットに、
絶対に隠さなきゃならない秘密。

何かひとつでも間違えたら即アウト。


待っているのは、スターダムか地獄か。


――ここまで来たらもう、
嘘を抱えて、全力で駆け上がるしかない。
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