一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
――急いで捌けた舞台袖で、じわじわとやりきった実感が込み上げる。
浅い呼吸が何度も胸を打って、何も言葉が出てこなかった。
他のみんなも同じように、夢と現実の狭間にいるみたいに呆然としている。
ごくんと、隣から喉を鳴らす音。
南の目が熱も引かず大きく見開いている。
閃光が走るように、その目が私を捉える。
南の中で誰かと私の面影が重なった。
刹那、腕を引かれて南にきつく抱きしめられる。
「――ッ、最高」
ギュッと締まる腕の力。
感極まったみたいな声。
いいのかな、これ……
迷った手が、じわじわと持ち上がる。
はしっとしがみつくみたいに、私も南の背中を抱いた。
矢のように目まぐるしく、舞台は転換し続けている。
その片隅で、5人の時間だけ止まったみたい。
喉が焼けるみたいに熱い。
耳の奥で、まだ歓声が鳴ってる。
客席のあちこちで、
“flying-Hi”の名前が熱を帯びて広がっていく。
大きな宇宙の真ん中で。
“俺”たちは今日、アイドルになった。