一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
手の甲で顔を半分隠して、強く眉根を寄せるユウキは戸惑っているように見える。
一歩でも近づいたらまた拒絶されそうで、その場で恐る恐る声をかけた。
「本当にどうしたの?
なんか今日、変だよ……?」
その言葉に、揺れていたユウキの目が動きを止める。
強気な顔から、僅かに緊張が抜けた。
「おかしいことなんて、僕が1番わかってんだよ……」
手の甲に遮られた呟きは、小さすぎて聞こえない。
しん、と沈黙が落ちた廊下の反対側から、南のような賑やかな話し声が聞こえてきた。
(あ、時間……)
ポケットからスマホを取り出して時刻を見れば、レッスン開始の時間が近い。
壁に遮られて見えないけれど、どうすべきかと無意識に顔が声のする方に向いた。