『愛をください』─ 叶わぬ想い ─
1 ◇虚しさが込みあげてくる
私には息子がふたりいる。
これまで産前産後、産休や育休などを取りながら正規雇用枠で働いてきた。
そんな風に、自身正社員として働きながらも結婚して15年、激務の夫のことを支えてきた。
食事だって多少の手抜き、お惣菜なども使いながら──
それでも2~3品は頑張って手作りしている。
夫は激務にも関わらずやさしい人で、休日には食事のあと、食器を洗って
くれることもある。
勤めていることもあり、私は常に身だしなみには気を遣っているし、太らないよう体型にも注意しているつもり。
それにお化粧だって、頑張って研究したりして努力してるわ。
日々、家の中をきれいに保つべく気をつけているし、
もう40才に突入したとはいえ──
自分自身についてもおばさんくさくならないよう気をつかっている。
やさしい夫とふたりの元気な息子に囲まれて、平凡ではあるけれど──
私は日々『幸せ』を感じながら、つつがなく暮らしてきた。
だから―――
何も知らなければ、ずっとずっと同じような幸せな日々を送れたのかもしれない。
けれど、知ってしまったからにはどうしようもない。
◇ ◇ ◇ ◇
ある日のこと……。
休日の夕方、食事を終えた私は、台所で食器の洗い物をしていた。
息子たちはリビングでテレビを見ることもなく、早々と自室に引き上げて
いき、夫だけが何やらパソコンを触っていた。
私が背後でそんな風に感じていたのに、洗い物を終えてリビングを振り返ると、夫の姿が消えていた。
私に声も掛けず……何か急ぎの用でもできたのか、夫はリビングにパソコンを
開いたまま、出掛けて行ったみたいだった。
放っておいてもいずれスリープにはなるだろうけれど、すぐに帰りそうもなかったので、できそうならシャットダウンをしておいてあげようと、私はどれどれとパソコンの前に座った。
メールボックスしか開けてなかったので、それならと『シャットダウン』
するためにメールボックスを閉じようとした。
その際目にした送信ボックスのメールを見て、世界がひっくり返った。
『なに、これっ……』
「早く明日、可愛い"まほり"に会いたいな」
「めちゃくちゃ、好き過ぎるぅ~」
中高生が書くような文面が綴られている相手方に送ったであろうメール。
私は、パソコンを触ることを止め、立ち上がった。
気づくと、いつの間にか和室の畳に座り込み放心していた。
いろいろと夫のために気を遣い、身を粉にして働き暮らしてきたというのに……。
自分の今までの苦労は何だったのかと虚しさが込みあげてくる。
私には息子がふたりいる。
これまで産前産後、産休や育休などを取りながら正規雇用枠で働いてきた。
そんな風に、自身正社員として働きながらも結婚して15年、激務の夫のことを支えてきた。
食事だって多少の手抜き、お惣菜なども使いながら──
それでも2~3品は頑張って手作りしている。
夫は激務にも関わらずやさしい人で、休日には食事のあと、食器を洗って
くれることもある。
勤めていることもあり、私は常に身だしなみには気を遣っているし、太らないよう体型にも注意しているつもり。
それにお化粧だって、頑張って研究したりして努力してるわ。
日々、家の中をきれいに保つべく気をつけているし、
もう40才に突入したとはいえ──
自分自身についてもおばさんくさくならないよう気をつかっている。
やさしい夫とふたりの元気な息子に囲まれて、平凡ではあるけれど──
私は日々『幸せ』を感じながら、つつがなく暮らしてきた。
だから―――
何も知らなければ、ずっとずっと同じような幸せな日々を送れたのかもしれない。
けれど、知ってしまったからにはどうしようもない。
◇ ◇ ◇ ◇
ある日のこと……。
休日の夕方、食事を終えた私は、台所で食器の洗い物をしていた。
息子たちはリビングでテレビを見ることもなく、早々と自室に引き上げて
いき、夫だけが何やらパソコンを触っていた。
私が背後でそんな風に感じていたのに、洗い物を終えてリビングを振り返ると、夫の姿が消えていた。
私に声も掛けず……何か急ぎの用でもできたのか、夫はリビングにパソコンを
開いたまま、出掛けて行ったみたいだった。
放っておいてもいずれスリープにはなるだろうけれど、すぐに帰りそうもなかったので、できそうならシャットダウンをしておいてあげようと、私はどれどれとパソコンの前に座った。
メールボックスしか開けてなかったので、それならと『シャットダウン』
するためにメールボックスを閉じようとした。
その際目にした送信ボックスのメールを見て、世界がひっくり返った。
『なに、これっ……』
「早く明日、可愛い"まほり"に会いたいな」
「めちゃくちゃ、好き過ぎるぅ~」
中高生が書くような文面が綴られている相手方に送ったであろうメール。
私は、パソコンを触ることを止め、立ち上がった。
気づくと、いつの間にか和室の畳に座り込み放心していた。
いろいろと夫のために気を遣い、身を粉にして働き暮らしてきたというのに……。
自分の今までの苦労は何だったのかと虚しさが込みあげてくる。