俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~
 とことん失礼な男だ。こんな男に惚れるだなんて、百万分の一の確率でも起こりえない。

 つい先日もマッチングアプリでひどい目にあったが、またしてもマッチングアプリでとんでもない目にあわされている。その状況に、結衣の中で何かがぶちっと切れた。

「そんな訳ないじゃないですか。私、社長みたいな男性は嫌いなんで」
「へえ」
「そもそも! 私たちがベストパートナーって言うなら、社長も私のことを好きになるってことですよね?」

 どうだ、無理だろう?
 結衣は勝ち誇ったように言った。

 だが──

「それはない」

 浩斗は、あっさりと言い放った。

「……は?」
「俺は誰も好きにならない。よって、もしお前が俺を好きになったら、それでカップル成立だ」
「…………」

(はあああああ!? こいつ、何言ってんの!? 人としてどうかしてるでしょ!)

 イケメンで優秀、女性社員の間で“令和のプリンス”などと呼ばれていた男が、まさかのクズ発言。
 一気に幻想が崩れ去る。

「これは社長である俺からの“業務命令”だ」
「……業務命令?」
「お前に、選択権はない」

 浩斗は涼しい顔で言い放つ。

「ほほう?」
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