俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~
「っていうか! なんで毎回、私だけこんな目に遭うわけ!? 何かに呪われてるの?」
「うーん……男運?」
「そんなシンプルな話じゃない! もっとこう、アプリそのものが呪われてるとか!」
「いや、アプリ使ってるの結衣だけじゃないからね?」

 夏希は呆れたように苦笑する。

「……うーん、今度こそ上手くいくと思ったのに残念だったね」
「本当だよ! あー、もう最低」

 結衣は唇を噛む。

(見抜けなかった私が一番バカだった)

 過去に三回も失敗したので、それなりに警戒していた。それでも、今度こそはと彼を信じた自分がいた。
 自分の選択を信じたかったのだ。

「私、もう絶対マッチングアプリなんて信じない!」

 結衣は力強く宣言すると、スマホに入っていたアプリをアンインストールする。
 もう二度とマッチングアプリなんてインストールするものか。
 そう思っていたのに──。




 二週間後、結衣は死んだ魚のような目で、スマホを握っていた。

「……ほんとにこれ、私もやらなきゃいけないわけ?」
「がんばれ、結衣! これは仕事!」

 隣で親指を立てる夏希の声が、なぜか虚ろに響く。
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