MR(医薬情報担当者)だって恋します!

 勉強会の当日。

「今日、19時からだったよね? 若い研修医にもうちの薬剤覚えてもらってきてね」

今野さんに言われ、私は頷く。私は一足先に支店に車を置いて、セッティングされた会場に行った。

 クラウス、アオハナ、千薬の順で、それぞれの薬をどんな患者に処方が望ましいかのプレゼンが行われた。
 研修医は聞いてくれたほうだと思う。
 ドクターたちの中には退屈そうな人もいた。
 プレゼンが終わり、立食会になった。
 ドクターたちは、話をしながら用意されたビュッフェを食べている。
 私たちMRはそれを壁を背にして見ていた。
 そのときだ。

「あれ? 千薬さん? 珍しいね」

 と高田先生が、私に気付き声をかけてきた。そして、

「こっちおいでよ」

 と言い出し、私は困って夏目さんを見た。
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