MR(医薬情報担当者)だって恋します!
心臓がドクンと跳ねた。鈴木の顔を見る。鈴木は青ざめたようなどこまでも真剣な顔をしていた。
「部屋で何してんの?」
「く、薬の話に決まってるじゃん」
「話してるだけで香水の香りがつくんだ? おかしなことされたんじゃないの?」
「す、鈴木に関係ないでしょ?」
「関係ない? 心配してんだろ! 何もないならこんなに動揺しないよな? ……変な営業してんなよ!」
最後の言葉は私を傷つけた。
鈴木、そんな風に思ってるの?
「……鈴木だって前、糸田先生と抱き合ってたの見たよ? 」
言いたくないのに言葉が出てしまった。
「あれは勝手に抱きついてきただけで……って、鈴木見てたの? 」
「見えただけ。……私帰る」
私はなんだか悲しみと怒りを覚えて早足で歩き出した。その私の腕を鈴木が掴んだ。
「医者になら何されてもいいのかよ?」
ぐいと引かれて私はきゃっ! と声を上げた。
「そんなわけないでしょ! は、離して!」