MR(医薬情報担当者)だって恋します!
どうして、そんなこと言うの? そんな顔するの?
私はどうしようもなく胸が締め付けられるのを感じた。心が、痛い。痛いよ。
「鈴木、考え直して? 今日変だよ? 鈴木には彼女がいるじゃない」
「変? ずっと、ずっと言いたかったことだよ! 鈴木には俺が彼女がいるのにこんなこと言うように見えるわけ?! もう別れてるよ! ……くそっ! こんなはずじゃ……。かっこ悪りぃ、俺。こんな告白。ちゃんと言いたかったのに。でも、もう戻れない。……考えといて」
鈴木から苦痛に満ちた声が絞り出された。
情報が多すぎて訳がわからない。
沢野先生からのプロポーズ。鈴木の告白。
いったいどうなってるの?!
「ま、待って、鈴木!」
鈴木は私の言葉を無視して歩き出す。
私は暫く茫然と佇んでいた。
月明かりが痛いと思ったのは初めてだった。