MR(医薬情報担当者)だって恋します!
二人への返事
月曜日。鈴木が来る前に駐車場に着くよう、早めに家を出た。そして、駐車場の出入り口の前で鈴木を待った。
背の高い鈴木は目立つのですぐにわかる。カバンを手に歩いてこちらに来る鈴木に私は声をかけた。
鈴木は私の顔を見て、ちょっと狼狽えるように黒目を揺らした。そのまま私の横を通り過ぎようとして、立ち止まり、振り返る。そして一歩私の方に踏み出した。
「その、本当に悪かったよ。でも、もう黙ってられなかった」
鈴木は決意を湛えた目で言った。
「その件だけど、私、鈴木と付き合うことにした」
「え?」
鈴木は目を見張った。
「ただ、条件がある」
「何?」
「私が付き合ったら、沢野先生のしたこと、言わないと約束してくれる?」
鈴木は「ああ、それ」と口を歪めた。
「バラされたくないから俺と付き合うの? 」
「……答えになってないよ」
「言わないよ。初めから言うつもりはなかったし」
私はほうと息を吐いた。
「そうだろうと信じてはいたんだけど、良かった。ありがとう」
「本当に沢野先生が好きなんだね」
鈴木の嫌味に、
「鈴木の考えてるような好きとは違うってば」
と私は答える。
「まあ、いいよ。それだけ?」
私はまだ、と鈴木の目をしっかりと見た。
「私たちが付き合ってることは内緒にして欲しいの」
「沢野先生の耳に入れたくないから?」
「それもあるけど、周りの好奇心にさらされるのは嫌なの」
「分かったよ」
鈴木は渋々という感じで了解した。
「それなら私から言うことはもうない」
私は胸をなでおろして微笑んだ。
背の高い鈴木は目立つのですぐにわかる。カバンを手に歩いてこちらに来る鈴木に私は声をかけた。
鈴木は私の顔を見て、ちょっと狼狽えるように黒目を揺らした。そのまま私の横を通り過ぎようとして、立ち止まり、振り返る。そして一歩私の方に踏み出した。
「その、本当に悪かったよ。でも、もう黙ってられなかった」
鈴木は決意を湛えた目で言った。
「その件だけど、私、鈴木と付き合うことにした」
「え?」
鈴木は目を見張った。
「ただ、条件がある」
「何?」
「私が付き合ったら、沢野先生のしたこと、言わないと約束してくれる?」
鈴木は「ああ、それ」と口を歪めた。
「バラされたくないから俺と付き合うの? 」
「……答えになってないよ」
「言わないよ。初めから言うつもりはなかったし」
私はほうと息を吐いた。
「そうだろうと信じてはいたんだけど、良かった。ありがとう」
「本当に沢野先生が好きなんだね」
鈴木の嫌味に、
「鈴木の考えてるような好きとは違うってば」
と私は答える。
「まあ、いいよ。それだけ?」
私はまだ、と鈴木の目をしっかりと見た。
「私たちが付き合ってることは内緒にして欲しいの」
「沢野先生の耳に入れたくないから?」
「それもあるけど、周りの好奇心にさらされるのは嫌なの」
「分かったよ」
鈴木は渋々という感じで了解した。
「それなら私から言うことはもうない」
私は胸をなでおろして微笑んだ。