MR(医薬情報担当者)だって恋します!

沢野先生の恋人役

 糸田先生は鈴木を諦めたようだ。
 鈴木が私のアパートに泊まった翌日。鈴木は他のMRたちから散々いじられていた。そして糸田先生からは、

「ほんとに彼女いるんだ」

 と言われたという。
 結果的には良かったかもしれない。
 その後鈴木は時々泊まりに来るようになった。だが、まだ最後までしていない。

「俺の気持ちを疑わなくなるまでは我慢」
「いつになるか分からないよ?」
「それでも我慢するよ」

 そう言った鈴木は本当に誠実だと思う。私は本当に大切にされている。
 鈴木のことを考えて、自然と口元に笑みが浮かんだ私だった。
 そこへ医局から沢野先生が出てきた。珍しく眉間に皺が寄っている。

「沢野先生? どうかされましたか? 顔色が良くありませんが……」
「ああ、鈴木さん」

 沢野先生は私を認めて少し笑顔になる。

「そうだな、鈴木さん。少しお話できますか?」

 私は頷いて沢野先生の部屋に入った。
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