MR(医薬情報担当者)だって恋します!
「沢野先生ならきっと大丈夫だと思います。やさしいし、おモテになるのではないですか?」
「そうでもないですよ。仕事柄紹介される機会は多いのですが、僕はできれば恋愛結婚がしたいんです」
「あの、失礼ですが、沢野先生はお年は……」
「34です」
もっと若いと思っていたが、講師になってるのだから、それくらいで当然だ。
「沢野先生、30くらいかと思っていました」
「嬉しいことを言ってくれますね」
「でも、お仕事ものってきて、一番男性として輝く時期なのではないですか? 素敵なお相手が見つかりますように」
私は心からそう言った。沢野先生は、
「ありがとうございます」
と笑った。
「不思議ですね。鈴木さんには話してしまいました」
「差し出がましいかもしれませんが、私でよければいつでもお話聞かせてください。沢野先生にはよくエクサシールの話を聞いていただき、本当に感謝しているんです」
「医者が薬の情報を得て勉強するのは当たり前のことですからね。でも、そうですね。時間のある時には薬以外の話もたまにはいいですね」
沢野先生はいつもの穏やかな笑顔でそう答えた。
「それでは、今日は失礼します」
「お引き留めしてすみませんでした。また来てください」
私は一礼してドアを閉めた。