MR(医薬情報担当者)だって恋します!
「理緒は家を出て良かったな。大学にいた時よりいい顔してるよ」
「そうかな? ……でも、そうかも。大学の時が一番家にいるのきつかったから」
「うん。お母さんとお兄さんと離れて正解だったと俺は思うよ」
私としろの会話を鈴木は黙って聞いているようだった。
「仕事はどうだ? 慣れて来た?」
「うーん。慣れたといえば慣れたのかな? 苦戦はしてるけど」
「鈴木、見ていて痛々しいほど頑張ってるから、気を抜けってこの前話したところだったんですよ」
鈴木が会話に加わった。
「あー、そうなんですね。大学のときもそうでした。自己肯定感が低いので、それを埋めるために頑張ってしまうんですよね、理緒は」
私は何も言えなくなってしまう。
「鈴木さん、理緒にやり過ぎないよう声かけてやってくださいね」
「まあ、体壊したら元も子もないですからね」
二人は意気投合したらしかった。
地下鉄を降りて、地上に出ると太陽の眩しい光が目に飛び込んでくる。
「ちょっと暑いけど、雨じゃなくて良かったね」
私の言葉に二人は頷いた。
「さー、動植物園行こう!」