並んで歩くなら、あなたと

14.先輩が悪くなかったとしても、もううんざりだ

 六月も終わりの、月曜日の朝。

 学校に行くと、いつもより人気がない。

 中庭に向かうと、いつも通り倉庫の前を藤也(とうや)が掃除していた。


「おはよう、花菜(かな)

「おはよ。二年生がいないと、なんか空いてる感じ」

「まー、三分の一だからなあ。裏門で何か困ったことがあったら言って。手え貸すから」

「ありがと。水やり行ってくるね」


 別に寂しくない。だって来週には帰ってくるし。

 昨日の夜、世菜(せな)先輩から電話がきて、寂しいだの、やっぱり行かないだのと泣き言を散々聞かされたから、寂しさよりやれやれ感が強かった。

 それに、さっき飛行機と空港の花壇の写真も送られてきたし。

 私も水やりを終わらせて、裏門の花壇の写真を送ってあげよう。

 まあ、いつもどおりなんだけど。


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