並んで歩くなら、あなたと
「昨日、どうだった?」
「何だっけ……?」
休み時間、隣の席の桃がこちらに身を乗り出してきた。
「園芸部! 須藤部長、どうだった?」
「どうもこうもないよ。いつもどおり、キザでかっこつけで、面倒見がよかった」
「そんで顔面偏差値バカ高くて、たしか成績もいいんだよね? 優良物件じゃん」
「売約済みだけどね。成績はどこで聞いたのさ。いいみたいだけど」
「売られる予定ある?」
「ないと思うよ」
結局成績については、隣のクラスに桃の中学の同級生がいて、その子の友達のお姉ちゃんが藤也と同じクラスで……みたいな又聞きらしい。
モテるとそんな情報まで共有されちゃうんだ……怖い。
ちなみに、成績は本当にいい。
高校一年生の終わりから、学年一位か二位を維持しているって聞いている。
藤也の彼女さんや桔花と蓮乃と、中学の時から試験前は一緒に勉強を教わっていたことは黙っておこう。
「花菜はそんなイケメンと一緒にいて、好きにならんの?」
「ならなかったな。藤也より、藤也のお父さんと私のパパのほうがかっこいいもん」
「出た、ファザコン。え、須藤先輩ってお父さんもかっこいいんだ?」
「かっこいいよ」
藤也のお父さんの藤乃くんも、藤也そっくりの背の高いイケメンだ。それで藤也より穏やかで物腰が柔らかくて、ちょっと好きにならないのは無理。でもやっぱり藤也と同じで奥さんを溺愛している。
奥さん……藤也のお母さんの花音さんは、背の高いキリッとした美人さんで、桔花と蓮乃は花音さんに似たかっこいい系の美人になった。
花音さんの兄の瑞希が、私のパパだ。花音さんと同じようにキリッとした顔のイケオジで、ずっと畑で働いているからムキムキのマッチョ体型だ。私はママ似で、ママはいわゆる正統派の美人。パパと違って、風が吹いたら折れそうな華奢な人で、そんなママをパパは溺愛している。
藤乃くんもパパもかっこいいのに、奥さんをすごく大事にしている。
ママもパパが大好きで、私がファザコン気味なのも、ママがパパを尊敬していて、世界一かっこいい人だと思っているのを、私や弟の前でも隠さないからだ。
「すごいな、イケメン遺伝子」
「ほんとにねえ」
「従兄妹なんだから、花菜にもイケメン遺伝子入ってるんでしょ? 似てないけど」
「そのはずだけどねえ」
見た目はママ似だからなあ。
性格は藤乃くんと藤也いわく、「瑞希そのもの」らしいけど。
「どっかにいないかな、藤也やパパよりかっこよくて、たくましくて頼りがいがある男」
「いないんじゃないかな……」
桃は呆れたように笑った。
「何だっけ……?」
休み時間、隣の席の桃がこちらに身を乗り出してきた。
「園芸部! 須藤部長、どうだった?」
「どうもこうもないよ。いつもどおり、キザでかっこつけで、面倒見がよかった」
「そんで顔面偏差値バカ高くて、たしか成績もいいんだよね? 優良物件じゃん」
「売約済みだけどね。成績はどこで聞いたのさ。いいみたいだけど」
「売られる予定ある?」
「ないと思うよ」
結局成績については、隣のクラスに桃の中学の同級生がいて、その子の友達のお姉ちゃんが藤也と同じクラスで……みたいな又聞きらしい。
モテるとそんな情報まで共有されちゃうんだ……怖い。
ちなみに、成績は本当にいい。
高校一年生の終わりから、学年一位か二位を維持しているって聞いている。
藤也の彼女さんや桔花と蓮乃と、中学の時から試験前は一緒に勉強を教わっていたことは黙っておこう。
「花菜はそんなイケメンと一緒にいて、好きにならんの?」
「ならなかったな。藤也より、藤也のお父さんと私のパパのほうがかっこいいもん」
「出た、ファザコン。え、須藤先輩ってお父さんもかっこいいんだ?」
「かっこいいよ」
藤也のお父さんの藤乃くんも、藤也そっくりの背の高いイケメンだ。それで藤也より穏やかで物腰が柔らかくて、ちょっと好きにならないのは無理。でもやっぱり藤也と同じで奥さんを溺愛している。
奥さん……藤也のお母さんの花音さんは、背の高いキリッとした美人さんで、桔花と蓮乃は花音さんに似たかっこいい系の美人になった。
花音さんの兄の瑞希が、私のパパだ。花音さんと同じようにキリッとした顔のイケオジで、ずっと畑で働いているからムキムキのマッチョ体型だ。私はママ似で、ママはいわゆる正統派の美人。パパと違って、風が吹いたら折れそうな華奢な人で、そんなママをパパは溺愛している。
藤乃くんもパパもかっこいいのに、奥さんをすごく大事にしている。
ママもパパが大好きで、私がファザコン気味なのも、ママがパパを尊敬していて、世界一かっこいい人だと思っているのを、私や弟の前でも隠さないからだ。
「すごいな、イケメン遺伝子」
「ほんとにねえ」
「従兄妹なんだから、花菜にもイケメン遺伝子入ってるんでしょ? 似てないけど」
「そのはずだけどねえ」
見た目はママ似だからなあ。
性格は藤乃くんと藤也いわく、「瑞希そのもの」らしいけど。
「どっかにいないかな、藤也やパパよりかっこよくて、たくましくて頼りがいがある男」
「いないんじゃないかな……」
桃は呆れたように笑った。