並んで歩くなら、あなたと
角を曲がるまで見送ってから、門を抜けて自転車を止めた。
玄関前の水道で柚希が長靴を洗っていた。
「おかえり。家の前でいちゃつくなよ」
「い、いちゃついてたわけじゃないし……!」
「同じやり取りを俺が女の子としてたら、姉ちゃんどうすんの」
「詳しく聞く。出会いから、好きになったきっかけから、どっちが告ったかまで吐かせる」
弟に彼女ができたら、聞くでしょ。
一から十どころか、百まで聞き出すと思う。
「そう見えるんだって」
「うっさいな……」
笑う柚希を放って家に入ると、洗面所にパパがいて、私の顔をまじまじと見つめた。
「なんかいいことでもあった?」
「……あった」
「なんでそんな渋々なんだよ」
パパは笑って、私の頭をかき混ぜてから洗面所を出て行った。
……私、そんなにわかりやすいかなあ。鏡に答えが書いてありそうだったから、見ないようにして手を洗った。
そのまま晩ごはんとお風呂を済ませて、ベッドに倒れ込んだ。
そこでふと、気がついた。
……つまり、世菜は今、私の彼氏ってことかな?
私は逆に、世菜の彼女……?
彼女か……なんていうか、改めて考えると照れるなあ。
あれ、でもお互いに好きとは言ったけど、付き合うって話はしてないような?
明日は文化祭だから、さっさと寝て体力を回復しないといけないのに、世菜のことを考え始めたら、ちっとも寝られなくなった。
それが嫌じゃないのが、本当に我ながら単純だと思う。
玄関前の水道で柚希が長靴を洗っていた。
「おかえり。家の前でいちゃつくなよ」
「い、いちゃついてたわけじゃないし……!」
「同じやり取りを俺が女の子としてたら、姉ちゃんどうすんの」
「詳しく聞く。出会いから、好きになったきっかけから、どっちが告ったかまで吐かせる」
弟に彼女ができたら、聞くでしょ。
一から十どころか、百まで聞き出すと思う。
「そう見えるんだって」
「うっさいな……」
笑う柚希を放って家に入ると、洗面所にパパがいて、私の顔をまじまじと見つめた。
「なんかいいことでもあった?」
「……あった」
「なんでそんな渋々なんだよ」
パパは笑って、私の頭をかき混ぜてから洗面所を出て行った。
……私、そんなにわかりやすいかなあ。鏡に答えが書いてありそうだったから、見ないようにして手を洗った。
そのまま晩ごはんとお風呂を済ませて、ベッドに倒れ込んだ。
そこでふと、気がついた。
……つまり、世菜は今、私の彼氏ってことかな?
私は逆に、世菜の彼女……?
彼女か……なんていうか、改めて考えると照れるなあ。
あれ、でもお互いに好きとは言ったけど、付き合うって話はしてないような?
明日は文化祭だから、さっさと寝て体力を回復しないといけないのに、世菜のことを考え始めたら、ちっとも寝られなくなった。
それが嫌じゃないのが、本当に我ながら単純だと思う。