離れた後の恋の仕方
一美と5年ぶりのデートに向けて待ち合わせの場所に指定した△駅に着き、改札前でキョロキョロと探すとまだ来ていないでホッとする。
俺から誘ったし、遅れるなんてめちゃ格好悪いから電車で移動中もスマホで電車がスムーズに走っているかナビで調べていた。
「お待たせ」
背後から声を掛けられて振り向くと一美がいて、ヤバい…、嬉しさと離れていた時間のデカさを感じて胸が少し痛んだ。
5年も離れていたからお互いの見た目も少し大人びていて、大学生の時からも10年経つとそう感じるのかな。
一美は七分丈のボレロ風の羽織りに黒のワンピースを合わせていて、俺に近づくとニコッと微笑む。
「お仕事、お疲れ様」
「滅茶苦茶疲れたよ。早くとびっきり美味しいカフェラテを飲んで、リラックスしたい」
「そうね、いきましょ?」
2人で並んで歩き、俺の左側を歩く一美の髪の毛が夜風に吹かれて流れる姿が可愛くて、大学生の時もこうして並んで色んな場所に行ったな。
「まだあのお店が続いていたなんて、凄いね」
「俺もそう思った。あんなに美味しいカフェラテだから、ずっと続いていたと思う」
レストランも良いけど、いきなりかしこまった雰囲気よりもリラックスした雰囲気が話しやすいし、最初は思い出のお店でって思って、スマホで検索したらこのお店が続いていたのがびっくりしたけど嬉しかった。
お互い体の距離は近いけど、まだ手を繋ぐには早いか?
林さんの『イケイケドンドンですよ』という言葉がちらつくけど、俺の左手が緊張しているのか動かずにいて、ただ歩いているだけになる。
「見えてきた」
一美の声でハッとして顔を正面に向けると、夜だからお店でライトアップされてベージュの壁が綺麗に見え、窓越しに店員さんが1人で一杯づつ飲み物を作っているのが見えた。
「懐かしいな」
「うん、変わっていなくてホッとした」
「ああ。入ろう」
俺が先にドアを開けて一美を先に通させると、一美は微笑んでくれて中に入り、俺も続いた。
「今晩わ。奥のお席へどうぞ」
店員さんから声をかけられ、俺達は奥の席へ座り、一美には奥側の椅子に座って貰い、俺は対面の椅子に座ったけど、椅子の感触も、店内の雰囲気も全く変わっていなくて感動する。
俺はカフェラテ一択だし、机の上に置いてある文庫本サイズのメニュー表を手に取って一美にはいっと渡し、一美は受け取るとパラっと捲ったら表情がぱぁっと明るくなって、顔を上げた。
「カフェラテもだけど、林檎のケーキも食べても良い?」
「良いよ。頼むね」
俺は振り返って店員さんに向けて手を上げ、店員さんがこちらに来て俺達の注文をペンで伝票に書き込んで調理場のスペースに行って、調理を始めた。
俺はまた一美の方に顔を向けて、改めてデートという雰囲気に嬉しさが込み上げる。
「一美は仕事は順調?」
「そうね、2月と3月はお陰様で新生活の申し込みが多くて内覧会も毎日って感じだった。稔こそ、役員になっておえらいさんじゃない」
「頭の固いおっさんの相手ってマジでしんどいよ。仁と一緒に原稿を作っていた方がマシ」
お互い仕事の話題で盛り上がり、やがて目当ての温かいカフェラテと林檎のケーキが乗ったお皿が運ばれ、2人で頂きますと言い、カップを手に取って一口飲む。
5年ぶりのカフェラテは当時と変わっていなくて、本当に美味しいと目が細くなり、一美も嬉しそうに飲んでいて、このお店にして良かった。
「このケーキ、食べるわね」
「どうぞ〜」
一美はフォークで林檎のケーキを食べると、さっきよりも表情が生き生きしていて、会ってからずっと可愛い言葉しか浮かばない。
「美味しい?」
「………」
一美は無言で頷き、空いている左手で◯マークを作って、良かった、とても嬉しそうだ。
「ケーキがこのカフェラテに合うような甘さで、クッキーも気になってきたわ」
「それって、次のデートというお約束で受け取って良い?」
俺がニコッと微笑みながら聞くと、一美はフッと笑う。
「その言い方、初めてこのお店に来た時にも言われたわ」
「そう?よく覚えてるね」
「忘れるわけないわ」
一美はまた林檎のケーキをパクっと食べ、そこから大学生時代の話で盛り上がった。
俺から誘ったし、遅れるなんてめちゃ格好悪いから電車で移動中もスマホで電車がスムーズに走っているかナビで調べていた。
「お待たせ」
背後から声を掛けられて振り向くと一美がいて、ヤバい…、嬉しさと離れていた時間のデカさを感じて胸が少し痛んだ。
5年も離れていたからお互いの見た目も少し大人びていて、大学生の時からも10年経つとそう感じるのかな。
一美は七分丈のボレロ風の羽織りに黒のワンピースを合わせていて、俺に近づくとニコッと微笑む。
「お仕事、お疲れ様」
「滅茶苦茶疲れたよ。早くとびっきり美味しいカフェラテを飲んで、リラックスしたい」
「そうね、いきましょ?」
2人で並んで歩き、俺の左側を歩く一美の髪の毛が夜風に吹かれて流れる姿が可愛くて、大学生の時もこうして並んで色んな場所に行ったな。
「まだあのお店が続いていたなんて、凄いね」
「俺もそう思った。あんなに美味しいカフェラテだから、ずっと続いていたと思う」
レストランも良いけど、いきなりかしこまった雰囲気よりもリラックスした雰囲気が話しやすいし、最初は思い出のお店でって思って、スマホで検索したらこのお店が続いていたのがびっくりしたけど嬉しかった。
お互い体の距離は近いけど、まだ手を繋ぐには早いか?
林さんの『イケイケドンドンですよ』という言葉がちらつくけど、俺の左手が緊張しているのか動かずにいて、ただ歩いているだけになる。
「見えてきた」
一美の声でハッとして顔を正面に向けると、夜だからお店でライトアップされてベージュの壁が綺麗に見え、窓越しに店員さんが1人で一杯づつ飲み物を作っているのが見えた。
「懐かしいな」
「うん、変わっていなくてホッとした」
「ああ。入ろう」
俺が先にドアを開けて一美を先に通させると、一美は微笑んでくれて中に入り、俺も続いた。
「今晩わ。奥のお席へどうぞ」
店員さんから声をかけられ、俺達は奥の席へ座り、一美には奥側の椅子に座って貰い、俺は対面の椅子に座ったけど、椅子の感触も、店内の雰囲気も全く変わっていなくて感動する。
俺はカフェラテ一択だし、机の上に置いてある文庫本サイズのメニュー表を手に取って一美にはいっと渡し、一美は受け取るとパラっと捲ったら表情がぱぁっと明るくなって、顔を上げた。
「カフェラテもだけど、林檎のケーキも食べても良い?」
「良いよ。頼むね」
俺は振り返って店員さんに向けて手を上げ、店員さんがこちらに来て俺達の注文をペンで伝票に書き込んで調理場のスペースに行って、調理を始めた。
俺はまた一美の方に顔を向けて、改めてデートという雰囲気に嬉しさが込み上げる。
「一美は仕事は順調?」
「そうね、2月と3月はお陰様で新生活の申し込みが多くて内覧会も毎日って感じだった。稔こそ、役員になっておえらいさんじゃない」
「頭の固いおっさんの相手ってマジでしんどいよ。仁と一緒に原稿を作っていた方がマシ」
お互い仕事の話題で盛り上がり、やがて目当ての温かいカフェラテと林檎のケーキが乗ったお皿が運ばれ、2人で頂きますと言い、カップを手に取って一口飲む。
5年ぶりのカフェラテは当時と変わっていなくて、本当に美味しいと目が細くなり、一美も嬉しそうに飲んでいて、このお店にして良かった。
「このケーキ、食べるわね」
「どうぞ〜」
一美はフォークで林檎のケーキを食べると、さっきよりも表情が生き生きしていて、会ってからずっと可愛い言葉しか浮かばない。
「美味しい?」
「………」
一美は無言で頷き、空いている左手で◯マークを作って、良かった、とても嬉しそうだ。
「ケーキがこのカフェラテに合うような甘さで、クッキーも気になってきたわ」
「それって、次のデートというお約束で受け取って良い?」
俺がニコッと微笑みながら聞くと、一美はフッと笑う。
「その言い方、初めてこのお店に来た時にも言われたわ」
「そう?よく覚えてるね」
「忘れるわけないわ」
一美はまた林檎のケーキをパクっと食べ、そこから大学生時代の話で盛り上がった。