離れた後の恋の仕方
佐々木とのテニスの打ち合いを終え、約束をしたとびっきり美味しいカフェラテのお店に荒木と一緒に入ると、店員さんは1人だけで切り盛りしているようで、俺達に気づくとニコッと微笑んだ。
「こちらのカウンター席にどうぞ」
木目調のカウンターがある席に案内されて、俺の左側に荒木が座り、俺も並んで座った。
カウンターに置いてある文庫本サイズのメニュー表を手に取って、はいっと荒木に渡す。
「俺はカフェラテ一択だから、荒木はどうする?」
荒木はページをパラっと捲ると、目を輝かせてメニュー表を眺めている。
「カフェラテと、このチーズケーキにする」
「了解」
俺は右手を上げて店員さんを呼び、注文を伝えると、店員さんはペンでサラサラと伝票に書いて調理場のスペースでカフェラテを淹れだした。
2人でその工程を無言で見つめるけど全然苦じゃない、むしろこの2人だけの空気が愛おしくて、誰にも見つかって欲しくない。
其々の前に温かいカフェラテが注がれたカップと、荒木の前にはチーズケーキが乗せられたお皿が出され、先ずはカフェラテを飲む。
テニスの打ち合いで相当な体力を持っていかれたけど、このカフェラテの味が全身に行き渡り、体がほぐれていくのが分かった。
カップから唇を離し、ふぅっと息を吐く。
「美味しいな」
「うん、凄く美味しいね」
荒木がまたカフェラテを飲んだり、チーズケーキを頬張る姿を眺めるだけで、これって“幸せ”って言えるよな。
「この前、親父とテニスの試合を観に行ったんだけど、そこで観た事を本にしようと下書きをしているんだ」
「高坂君ならテニスの魅力をいっぱいに書きそう」
「それがさ、感想文にならないようにって思うと鉛筆が思うように動かない」
「そうなの?すらすらと書くイメージがあるけれど」
荒木はフォークでチーズケーキをパクっと食べる。
『本人から聞けば?』ー…、佐々木の言葉がちらつくけど、聞いたら荒木の顔が曇るだろうし、今は美味しそうに飲んだり食べたりする可愛い顔を脳に焼き付きたくて、結果は聞かずにする。
「自分でも書けると思っていたけど、下書きを読んだ親父に超駄目だしされた」
俺だって書けると思ったのは本当で、でも一文字ずつ書いてもしっくりこなくて、何度も書いては消してを繰り返す。
「それでも届けたい言葉を考えて書くのって楽しいよ。早く形にしたい」
俺はカフェラテを飲みながら自分の本について話をするのを荒木はずっと聞いてくれて、この空間が良いな。
「読者第一号を楽しみにしてるわよ」
「勿論。張り切って書く」
荒木ととびっきり美味しいカフェラテを飲み、また来たいし、次のー…、まだ告白前だけど誘いたいし、他の場所にも荒木と一緒に行きたいな。
チーズケーキを完食した荒木はカフェラテも飲みきり、満足気な表情も良いね。
「とても美味しかった。メニュー表にあった別のケーキと迷ったけど、チーズケーキの濃厚がカフェラテと相性が良かった」
「それって、次のデートというお約束で受け取って良い?」
「え?!」
俺がニコッと微笑ながら聞くと、荒木は驚いちゃって面白いな。そっちが別のケーキと迷ったって言うから、俺としては誘いやすいきっかけなんだけど。
荒木は最初は驚いていたけど、直ぐニコッと微笑む。
「林檎のケーキと迷ったんだけど、次はこのケーキが食べたいわ」
「喜んで。じゃあさ、講義が短い日にしようよ。ここでさのんびり過ごしたい」
「良いわね。私もそうやって過ごしたい」
お互い微笑み、初めてのデートという時間がとても幸せだった。
「こちらのカウンター席にどうぞ」
木目調のカウンターがある席に案内されて、俺の左側に荒木が座り、俺も並んで座った。
カウンターに置いてある文庫本サイズのメニュー表を手に取って、はいっと荒木に渡す。
「俺はカフェラテ一択だから、荒木はどうする?」
荒木はページをパラっと捲ると、目を輝かせてメニュー表を眺めている。
「カフェラテと、このチーズケーキにする」
「了解」
俺は右手を上げて店員さんを呼び、注文を伝えると、店員さんはペンでサラサラと伝票に書いて調理場のスペースでカフェラテを淹れだした。
2人でその工程を無言で見つめるけど全然苦じゃない、むしろこの2人だけの空気が愛おしくて、誰にも見つかって欲しくない。
其々の前に温かいカフェラテが注がれたカップと、荒木の前にはチーズケーキが乗せられたお皿が出され、先ずはカフェラテを飲む。
テニスの打ち合いで相当な体力を持っていかれたけど、このカフェラテの味が全身に行き渡り、体がほぐれていくのが分かった。
カップから唇を離し、ふぅっと息を吐く。
「美味しいな」
「うん、凄く美味しいね」
荒木がまたカフェラテを飲んだり、チーズケーキを頬張る姿を眺めるだけで、これって“幸せ”って言えるよな。
「この前、親父とテニスの試合を観に行ったんだけど、そこで観た事を本にしようと下書きをしているんだ」
「高坂君ならテニスの魅力をいっぱいに書きそう」
「それがさ、感想文にならないようにって思うと鉛筆が思うように動かない」
「そうなの?すらすらと書くイメージがあるけれど」
荒木はフォークでチーズケーキをパクっと食べる。
『本人から聞けば?』ー…、佐々木の言葉がちらつくけど、聞いたら荒木の顔が曇るだろうし、今は美味しそうに飲んだり食べたりする可愛い顔を脳に焼き付きたくて、結果は聞かずにする。
「自分でも書けると思っていたけど、下書きを読んだ親父に超駄目だしされた」
俺だって書けると思ったのは本当で、でも一文字ずつ書いてもしっくりこなくて、何度も書いては消してを繰り返す。
「それでも届けたい言葉を考えて書くのって楽しいよ。早く形にしたい」
俺はカフェラテを飲みながら自分の本について話をするのを荒木はずっと聞いてくれて、この空間が良いな。
「読者第一号を楽しみにしてるわよ」
「勿論。張り切って書く」
荒木ととびっきり美味しいカフェラテを飲み、また来たいし、次のー…、まだ告白前だけど誘いたいし、他の場所にも荒木と一緒に行きたいな。
チーズケーキを完食した荒木はカフェラテも飲みきり、満足気な表情も良いね。
「とても美味しかった。メニュー表にあった別のケーキと迷ったけど、チーズケーキの濃厚がカフェラテと相性が良かった」
「それって、次のデートというお約束で受け取って良い?」
「え?!」
俺がニコッと微笑ながら聞くと、荒木は驚いちゃって面白いな。そっちが別のケーキと迷ったって言うから、俺としては誘いやすいきっかけなんだけど。
荒木は最初は驚いていたけど、直ぐニコッと微笑む。
「林檎のケーキと迷ったんだけど、次はこのケーキが食べたいわ」
「喜んで。じゃあさ、講義が短い日にしようよ。ここでさのんびり過ごしたい」
「良いわね。私もそうやって過ごしたい」
お互い微笑み、初めてのデートという時間がとても幸せだった。