離れた後の恋の仕方
1日の仕事を終え、さてと、夕飯はどうするか。
祐一がいる時は2人で夕飯を過ごすけど、今は外食かぶらぶらして時間を潰して家に帰って1人でインスタントを食べるかだし。
スーツの内ポケットにしまっていたスマホが揺れたので取り出して画面を見たら『着信:一美』と合ったので、即通話ボタンを押して耳に当て、静かな道に行き、電話に集中しようとする。
「もしも〜し」
『……うん』
明るく出てみるも一美の声は元気がないのが分かって、こういう時は気分転換が必要だ。
「俺、まだ夕飯を食べていないけど、一美は?」
『まだ食べてない』
「それだったら一緒に食べない?ファストフードとか、ファミレスで豪遊でも良い。この間、姫川達とファミレスで食べたけど、美味しかったよ」
一美とならお洒落なレストランで食事するのもありだけど、今は違う気がするし、ただ側にいたい。
『………ありがと。久しぶりにファストフードが食べたい』
「了解。今は藍山駅だから南◯駅に行こうか?」
『ううん、中間辺りのK駅が良いわ』
「直ぐ電車に乗るから、着きそうになったら連絡をして」
『うん、後でね』
一美から切られ、俺は急いで藍山駅に向かい、改札を入ってK駅へ向かう電車に乗った。
明らかに元気がないのが伝わったし、その原因を予想するのも、きっとあの男だろうなと決めつける。
とにかく今は一美の側にいて、少しでも心が落ち着いてくれるならと思い、待ち合わせのK駅に向けて電車はどんどん進んだ。
やがて電車がK駅に着いて電車から降り、スーツの内ポケットからスマホを取り出してホームで一美のスマホにメッセージを送り、先に着いた事を送信する。
スマホをスーツの内ポケットにしまい、ふぅっと息を吐くけど、一美の方がきっと溜め息をいっぱい吐きたいのかもと思っていたら、背中をトントンとされたので振り返ったら一美がいて、仕事終わりなのかジャケットとパンツを合わせたコーデだった。
「お待たせ」
「すっごくお腹が空いているから、早速だけどお店に行こうよ」
「うん」
俺達は駅の近くにあるファストフードに移動して、お互い食べたいメニューを選び、俺がお会計をして、頼んだものは店員に席まで届けてもらうようにし、俺達はお店の窓側にあるカウンター席に一美が左側に座り、俺も右側に座った。
「急に電話をして、ご免ね」
「ご免より、ありがとうが嬉しいな」
「お待たせしました」
俺はあえて明るめで言うと、店員が注文した料理を運んでくれた。
「冷めないうちに食べようよ」
「うん」
2人で頂きますと手を合わせて、高校生や大学生の時はファストフードによく行ったなと思いながらバクッと食べると、その時の懐かしさが蘇ってくるな。
一美も包み紙をほどいて食べ始め、俺は飲み物と食べ物を交互に口に運んだ。
「久しぶりに食べると、こんな味だったっけと思わない?」
「思う。歳を重ねるとファストフードに行く回数なんて少ないし、行ってもドリンクだけってなるわ」
なるべく一美の核心には触れないようにして、他愛もない話をしながら食事を進めるも、ふと一美の顔を見たら何処か考えているように見える。
俺は食事を終えて温かい珈琲を飲みながら一美の食事を終わるまで待ち、一美も黙々と食べ続け、最後の食事を終えた。
「たまにはこういうのも良いわね」
「ご満足でなにより」
お互い微笑み、食べ終わった物をセルフで下げる場所まで持っていき、ファストフードのお店を出た。
「この後はどうしたい?」
「そうね、食後の運動で散歩とか?」
「良いね。では、お手をどうぞ」
俺は一美に左手を差し出すと、一美も右手を差し出して手を繋いでファストフードのお店から離れて歩き出し、確かこの近くに有名な広い公園があったと思い、そっちに向けて歩く。
「稔と一緒に観たランタンの日なんだけど」
「うん」
「あの時に会った人…、高校生の時に付き合った“元カレ”なの」
「そっか…」
やっぱあの男は“元カレ”か…、確か佐々木が別れた後は思いっきり泣いていたって言っていたっけ。
ふと自販機に目が止まり、俺は指で自販機の方を指す。
「一本、飲む?」
「うん、ありがと」
「どーいたしまして。好きな物を押して」
俺は小銭を入れ、一美は林檎の飲み物を選ぶと自販機の取り出し口に缶がゴトンっと落ちて、一美は缶を取り出し、俺は烏龍の缶を選んだ。
取り出し口から缶を取ってそれを持って公園に向かい、空いているベンチに2人で座る。
一美は飲み物のプルを開けずに両手で持ち、俺は先にプルを開け一口だけ飲んだ。
「………」
「………」
こういう時って相手からの話を待ってみようか、空気を読もうとすると沈黙が続き、一美は俺の方へ顔は向けず、少し俯き加減になる。
「私って最低でしょ?」
「どうして?」
「“元カレ”に会って動揺して、稔に甘えてる」
「そんなことはないし、甘えてよ」
俺はきっぱりと言い、こんな甘え方や頼り方なんて気にしないし、寧ろどんどん甘えても良いと思う。
俺は左手を一美の頭の上にポンっと乗せ、グイッと引っ張って距離を縮ませた。
「幾つになっても甘えて良いんだし、俺に連絡してくれたの、すっげー嬉しいよ」
「……ありがと…」
「うん、ありがとが嬉しいね」
ご免もだけど、俺はありがとが嬉しいから。
暫く2人で何も言わず、ただただ一美の側に居続けた。
祐一がいる時は2人で夕飯を過ごすけど、今は外食かぶらぶらして時間を潰して家に帰って1人でインスタントを食べるかだし。
スーツの内ポケットにしまっていたスマホが揺れたので取り出して画面を見たら『着信:一美』と合ったので、即通話ボタンを押して耳に当て、静かな道に行き、電話に集中しようとする。
「もしも〜し」
『……うん』
明るく出てみるも一美の声は元気がないのが分かって、こういう時は気分転換が必要だ。
「俺、まだ夕飯を食べていないけど、一美は?」
『まだ食べてない』
「それだったら一緒に食べない?ファストフードとか、ファミレスで豪遊でも良い。この間、姫川達とファミレスで食べたけど、美味しかったよ」
一美とならお洒落なレストランで食事するのもありだけど、今は違う気がするし、ただ側にいたい。
『………ありがと。久しぶりにファストフードが食べたい』
「了解。今は藍山駅だから南◯駅に行こうか?」
『ううん、中間辺りのK駅が良いわ』
「直ぐ電車に乗るから、着きそうになったら連絡をして」
『うん、後でね』
一美から切られ、俺は急いで藍山駅に向かい、改札を入ってK駅へ向かう電車に乗った。
明らかに元気がないのが伝わったし、その原因を予想するのも、きっとあの男だろうなと決めつける。
とにかく今は一美の側にいて、少しでも心が落ち着いてくれるならと思い、待ち合わせのK駅に向けて電車はどんどん進んだ。
やがて電車がK駅に着いて電車から降り、スーツの内ポケットからスマホを取り出してホームで一美のスマホにメッセージを送り、先に着いた事を送信する。
スマホをスーツの内ポケットにしまい、ふぅっと息を吐くけど、一美の方がきっと溜め息をいっぱい吐きたいのかもと思っていたら、背中をトントンとされたので振り返ったら一美がいて、仕事終わりなのかジャケットとパンツを合わせたコーデだった。
「お待たせ」
「すっごくお腹が空いているから、早速だけどお店に行こうよ」
「うん」
俺達は駅の近くにあるファストフードに移動して、お互い食べたいメニューを選び、俺がお会計をして、頼んだものは店員に席まで届けてもらうようにし、俺達はお店の窓側にあるカウンター席に一美が左側に座り、俺も右側に座った。
「急に電話をして、ご免ね」
「ご免より、ありがとうが嬉しいな」
「お待たせしました」
俺はあえて明るめで言うと、店員が注文した料理を運んでくれた。
「冷めないうちに食べようよ」
「うん」
2人で頂きますと手を合わせて、高校生や大学生の時はファストフードによく行ったなと思いながらバクッと食べると、その時の懐かしさが蘇ってくるな。
一美も包み紙をほどいて食べ始め、俺は飲み物と食べ物を交互に口に運んだ。
「久しぶりに食べると、こんな味だったっけと思わない?」
「思う。歳を重ねるとファストフードに行く回数なんて少ないし、行ってもドリンクだけってなるわ」
なるべく一美の核心には触れないようにして、他愛もない話をしながら食事を進めるも、ふと一美の顔を見たら何処か考えているように見える。
俺は食事を終えて温かい珈琲を飲みながら一美の食事を終わるまで待ち、一美も黙々と食べ続け、最後の食事を終えた。
「たまにはこういうのも良いわね」
「ご満足でなにより」
お互い微笑み、食べ終わった物をセルフで下げる場所まで持っていき、ファストフードのお店を出た。
「この後はどうしたい?」
「そうね、食後の運動で散歩とか?」
「良いね。では、お手をどうぞ」
俺は一美に左手を差し出すと、一美も右手を差し出して手を繋いでファストフードのお店から離れて歩き出し、確かこの近くに有名な広い公園があったと思い、そっちに向けて歩く。
「稔と一緒に観たランタンの日なんだけど」
「うん」
「あの時に会った人…、高校生の時に付き合った“元カレ”なの」
「そっか…」
やっぱあの男は“元カレ”か…、確か佐々木が別れた後は思いっきり泣いていたって言っていたっけ。
ふと自販機に目が止まり、俺は指で自販機の方を指す。
「一本、飲む?」
「うん、ありがと」
「どーいたしまして。好きな物を押して」
俺は小銭を入れ、一美は林檎の飲み物を選ぶと自販機の取り出し口に缶がゴトンっと落ちて、一美は缶を取り出し、俺は烏龍の缶を選んだ。
取り出し口から缶を取ってそれを持って公園に向かい、空いているベンチに2人で座る。
一美は飲み物のプルを開けずに両手で持ち、俺は先にプルを開け一口だけ飲んだ。
「………」
「………」
こういう時って相手からの話を待ってみようか、空気を読もうとすると沈黙が続き、一美は俺の方へ顔は向けず、少し俯き加減になる。
「私って最低でしょ?」
「どうして?」
「“元カレ”に会って動揺して、稔に甘えてる」
「そんなことはないし、甘えてよ」
俺はきっぱりと言い、こんな甘え方や頼り方なんて気にしないし、寧ろどんどん甘えても良いと思う。
俺は左手を一美の頭の上にポンっと乗せ、グイッと引っ張って距離を縮ませた。
「幾つになっても甘えて良いんだし、俺に連絡してくれたの、すっげー嬉しいよ」
「……ありがと…」
「うん、ありがとが嬉しいね」
ご免もだけど、俺はありがとが嬉しいから。
暫く2人で何も言わず、ただただ一美の側に居続けた。