離れた後の恋の仕方
◆休日と、橘の本
あー、明日から青木印刷所に出す6月号の仮印刷に向けて本腰にはいらないと。今回部数会議で編集長3人組が見事なプレゼンを披露してくれたし、俺も負けてられないな。
編集部に新しい部門を作りたくて少しづつ情報収集を始めていて、今日は祐一にその事を話してみようと、祐一が住む部屋に訪れた。
ずっと療養中だから少し痩せていて、本人は復帰するって言うけど、大丈夫かなと思う。
祐一が珈琲を2人分を淹れてくれてリビングにあるソファに祐一が座り、俺も対面に座った。
「マジで復帰して大丈夫なのかよ」
「大丈夫だって。兵藤に検査してもらっているし、四つ葉の仕事というか、稔と仕事したいんだ」
「嬉しい事、言ってくれちゃって。稔、嬉しくて泣いちゃう」
「はいはい」
お互い笑い、珈琲を飲む。
「祐一がいない間は電車通勤でさ、最初は満員電車がきつかったけど、慣れるものなんだな」
「俺も稔のお迎えで車だから、今満員電車に乗る勇気は無いよ」
「夏場の満員電車は勘弁だし、早く祐一の運転に乗りたい」
「うん。待っててくれて、ありがとう。それに姪の里香の事だけど、採用を了承してくれてありがとね」
「いーって。本人も期間限定だけどそれなりに頑張ってくれているよ」
祐一が体調不良で数カ月不在になるので、その間は派遣にするかで悩んだけど、身内の姪なら超短期間でも任せられると祐一が言うので、職務経歴書を見せてもらって、採用を決めた。
祐一が復帰する=橘の契約は終了となり、こればかりはしょうがないし、契約終了迄は四つ葉の仕事や社員との交流も増えると良いなと思う。
「実際、俺のお使いを頑張ってこなしてくれるし、俺を色眼鏡で見て来ないから助かってるよ」
「色眼鏡ねぇ…、その辺は里香の人となりに助けられたな」
「そうだね。送別会の有無は本人の意向に任すし、お疲れ様の気持ちを込めたいから超美味しいお店を探しておくよ」
「ありがと。稔のそういった所って、大学で知り合ってから変わってなくて安心する」
「そうかぁ?」
俺は普通な事に思えるけど。
「話題が変わるけど、俺さ、編集部に新しい部門を作りたいんだ」
「具体的な部門は?」
「『Clover』が出来て10年だけど、ファッション部を女性と男性で分けたくてさ。その男性部門の編集長に水瀬を指名したいんだ」
四つ葉に入社してくるファッション部の社員を見ていて、ちょ~っと勿体ないと思う社員もいたし、男性部門を作ることで四つ葉に新しい風を吹かせたいんだよね。
「水瀬君がずっと『Clover』でいくと思ったけどなぁ」
「2代目の編集長をよくやってくれてるけど、たぶんこのままだと副編のキャリアに影響が出てくるし、四つ葉の改革の変え時が来ているんだと思う」
「そっか…、副編も『Clover』にずっと携わってくれているし、変わる時代が来てるんだね」
「ああ。親父の代よりも、俺がデカくしていくから、祐一も俺の隣で見ていてくれよ」
「勿論」
2人で右手の握り拳を作ってゴツンとぶつけ合い、ニカッと笑い、俺が本のサークルを作る時のシーンを思い出す。あの時も祐一とゴツンとぶつけ合って笑っていたっけ。
「夕飯は俺のお気に入りのもつ煮に行こうぜ」
「凄く楽しみにしていたから、早く行こう」
祐一の部屋から出て、お気に入りのもつ煮の店に行くと、早い時間帯でも人が多いな。テーブル席に通されて、2人で惣菜を幾つか選び、最初はアルコールで乾杯する。
祐一もゴクゴクと飲んで、惣菜も美味しそうに食べているのを見て、体調が良くなって安心した。
「薄味の病院食から解放されて、ご飯のありがたみを感じるよ」
「その食べっぷりを見てると、安心する」
俺も惣菜をバクバク食べて、お腹が満たされていき、久しぶりの休日を過ごした。
編集部に新しい部門を作りたくて少しづつ情報収集を始めていて、今日は祐一にその事を話してみようと、祐一が住む部屋に訪れた。
ずっと療養中だから少し痩せていて、本人は復帰するって言うけど、大丈夫かなと思う。
祐一が珈琲を2人分を淹れてくれてリビングにあるソファに祐一が座り、俺も対面に座った。
「マジで復帰して大丈夫なのかよ」
「大丈夫だって。兵藤に検査してもらっているし、四つ葉の仕事というか、稔と仕事したいんだ」
「嬉しい事、言ってくれちゃって。稔、嬉しくて泣いちゃう」
「はいはい」
お互い笑い、珈琲を飲む。
「祐一がいない間は電車通勤でさ、最初は満員電車がきつかったけど、慣れるものなんだな」
「俺も稔のお迎えで車だから、今満員電車に乗る勇気は無いよ」
「夏場の満員電車は勘弁だし、早く祐一の運転に乗りたい」
「うん。待っててくれて、ありがとう。それに姪の里香の事だけど、採用を了承してくれてありがとね」
「いーって。本人も期間限定だけどそれなりに頑張ってくれているよ」
祐一が体調不良で数カ月不在になるので、その間は派遣にするかで悩んだけど、身内の姪なら超短期間でも任せられると祐一が言うので、職務経歴書を見せてもらって、採用を決めた。
祐一が復帰する=橘の契約は終了となり、こればかりはしょうがないし、契約終了迄は四つ葉の仕事や社員との交流も増えると良いなと思う。
「実際、俺のお使いを頑張ってこなしてくれるし、俺を色眼鏡で見て来ないから助かってるよ」
「色眼鏡ねぇ…、その辺は里香の人となりに助けられたな」
「そうだね。送別会の有無は本人の意向に任すし、お疲れ様の気持ちを込めたいから超美味しいお店を探しておくよ」
「ありがと。稔のそういった所って、大学で知り合ってから変わってなくて安心する」
「そうかぁ?」
俺は普通な事に思えるけど。
「話題が変わるけど、俺さ、編集部に新しい部門を作りたいんだ」
「具体的な部門は?」
「『Clover』が出来て10年だけど、ファッション部を女性と男性で分けたくてさ。その男性部門の編集長に水瀬を指名したいんだ」
四つ葉に入社してくるファッション部の社員を見ていて、ちょ~っと勿体ないと思う社員もいたし、男性部門を作ることで四つ葉に新しい風を吹かせたいんだよね。
「水瀬君がずっと『Clover』でいくと思ったけどなぁ」
「2代目の編集長をよくやってくれてるけど、たぶんこのままだと副編のキャリアに影響が出てくるし、四つ葉の改革の変え時が来ているんだと思う」
「そっか…、副編も『Clover』にずっと携わってくれているし、変わる時代が来てるんだね」
「ああ。親父の代よりも、俺がデカくしていくから、祐一も俺の隣で見ていてくれよ」
「勿論」
2人で右手の握り拳を作ってゴツンとぶつけ合い、ニカッと笑い、俺が本のサークルを作る時のシーンを思い出す。あの時も祐一とゴツンとぶつけ合って笑っていたっけ。
「夕飯は俺のお気に入りのもつ煮に行こうぜ」
「凄く楽しみにしていたから、早く行こう」
祐一の部屋から出て、お気に入りのもつ煮の店に行くと、早い時間帯でも人が多いな。テーブル席に通されて、2人で惣菜を幾つか選び、最初はアルコールで乾杯する。
祐一もゴクゴクと飲んで、惣菜も美味しそうに食べているのを見て、体調が良くなって安心した。
「薄味の病院食から解放されて、ご飯のありがたみを感じるよ」
「その食べっぷりを見てると、安心する」
俺も惣菜をバクバク食べて、お腹が満たされていき、久しぶりの休日を過ごした。