離れた後の恋の仕方
祐一と楽しい食事の時間を過ごし、さぁ~て休日明けの今日もバリバリと仕事をするかぁ~。
藍山駅から四つ葉に向かう中で水野と秋山の姿が見えたので、相変わらずこの2人は仲が良いな。
「おはよ〜」
俺は2人の間に入って、両腕をガバっと2人の肩に回した。
「お、おはようございます」
「く、苦しいです」
水野と秋山が其々の反応する。
「サマーリーグのページは順調?」
「ええ。選手達の意気込みも沢山聞けて、読み応えあるページにします」
「俺もじっくりと選手を撮影した事が無かったので、サマーリーグを見つけてくれた田所さんに感謝です」
俺は両腕を下ろして、3人で四つ葉に向かう。
「だよね。田所は入社当初は佐藤と一緒に色んな現場に行っていたけど、荒木に『サッカーと言えば俺だって示したいので、原稿を読んで下さい』って、A班のサッカー側の先輩らにバチバチに挑んてた」
俺は田所の入社当初の頃を話しし始めた。
「荒木は田所のサッカーに対する想いや普段の原稿に対する姿勢をじっくり見て、俺に『副編のポジションを作るなら、田所を指名したい』って。荒木は入社3年で編集長になったけど、田所はそれより短い2年で副編のポジションに就いたんだよ」
「2年…、田所さんの実力って凄いな」
俺が田所の副編のポジションになった経緯を聞いた秋山は感心し、水野はピタッと立ち止まる。
「俺…、田所さんのポジションを奪うくらいにバチバチに挑もうと決めました。勿論、他の皆さんにも負けないですけど」
水野の表情はとてもやる気になっていて、うん、その表情は良いねぇ。
「水野のサッカーに対する想いは俺が面接で聞いた時よりも強くなっていると思うし、その意気込みをどんどん出してよ。秋山もさ、秋山が来てから写真の出来栄えは上がってきているし、“自分の目”をこれからも出して」
「高坂専務にそう言われると嬉しいですし、もっとカメラの力をつけていきますよ」
秋山もやる気になっていて、この2人がスポーツ部の中心になるものそろそろかな?田所も佐藤も相当な実力を持っているけど、水野達の実力が爆発したら結構脅威になるだろうし、B班の高橋もダークホースだし、スポーツ部のメンバーの力をもっと出していって欲しい。
四つ葉のビルが見えてきて、中に入って階段を上がり、3階の廊下で水野達と別れ、俺は専務室に入って自分の席にドカっと座る。
さっきは水野達の様子も見れたし、俺がスポーツ部を離れて大分経つけど、仁も良いメンバーに恵まれてきてるな。
席から立って専務室に置いてある本棚から“Scoperta”の過去の雑誌を手に取って、また席に座ってぱらっとページを捲った。
「懐かしいなー」
俺が手にした“Scoperta”は仁が俺の編集長のポジションを引き継いだ後に初めて発行した雑誌で、この時はまだレイアウトも良かったとは言えないバランスだったし、此処から仁は2年ほどメンバーとの仲が悪化していて、姫川からこっそりとそいつらから嫌がらせを受けていることを教えてもらったっけ。
それでも仁は自分からされてる事は四つ葉でも一時期一緒に住んでいたシェアハウスでも話さず、“Scoperta”の発行を遅らせないように編集長としての仕事を全うしていた。
俺はそいつらを在庫室に呼び出して思いっきり絞め上げ、結果は全員が自己都合退職でスポーツ部を去っていき、その翌年からは“Scoperta”を読んで四つ葉に入りたい奴が増えていったっけ。
田所と佐藤が一緒に入社した時は仁も『ようやくAとBのバランスを考えられそう』って言っていて、実際に時間をかけながら担当する分野を決めていて、佐藤のバレーボールに対する熱意が強かったし、周囲との接し方も上手だからB班のリーダー的なポジションは満場一致で佐藤になり、今もB班は佐藤のお陰で回っている。
佐藤もずっと仁に今後の記事の事を相談をしながら書いているし、この前読ませてもらった8月号に予定の記事の資料も良かった。
専務室のドアが開いて橘が入ってくるけど、あれ?何だかー…
「橘ってさ、良いことあった?」
「え?どうしてですか?」
「ん〜、表情が柔らかい?機嫌が良いんだなって思った」
「そ…、それは…」
橘は視線が揺れていて、普段クールな印象なんだけど、専務室に入って来た瞬間は少し嬉しそうに肩にかけているバックの紐をきゅっと握っていたから、良い事があったのかなぁと思ったんだよね。
「私だって良い時はあります」
「そうだよね~。俺も祐一と休日を過ごせたよ」
「叔父様にお会いしたんですね」
「うん。食事を美味しそうに食べているのを見れたから安心したよ。でね、その時に復帰の時期を相談をした」
俺がそう告げると、橘の表情が機嫌の良さがスッと消えていつものクールさの表情になり、俺の前に橘が立つ。
「叔父様の代理で期間限定としてなので、覚悟はしています」
「うん…、橘の仕事ぶりはずっと見させてもらっているし、短い間だけど俺の仕事を支えてくれてありがとね」
「はい。私も秘書としての仕事は初めてでしたが、叔父様からいつも四つ葉や高坂専務のお話を聞いていたので、安心してやれることが出来ました」
「それならいいんだ。送別会は橘の気分次第だけど?注目が嫌なら、俺と祐一と橘の3人でお疲れ様会にする?」
俺が選択肢を提案すると、橘は顔を横に振る。
「お気持ちは嬉しいですが、送別会もお疲れ様会も遠慮します」
「そっか…、橘の気持ちが1番だから。祐一が戻る日が来るまでは宜しくね」
「はい。私も叔父様が戻られる日まで、宜しくお願いします」
「オッケー。じゃあ、早速今日の仕事を確認しよう」
「はい。先ずはー…」
橘はバックから手帳を取り出して、俺と一緒にスケジュールを確認し始める。
橘が四つ葉を去るのは寂しいけど、本人はこれを受け入れているし、祐一が戻る日が来るまでは俺も出来うる限り橘の仕事を見守ろうと思った。
藍山駅から四つ葉に向かう中で水野と秋山の姿が見えたので、相変わらずこの2人は仲が良いな。
「おはよ〜」
俺は2人の間に入って、両腕をガバっと2人の肩に回した。
「お、おはようございます」
「く、苦しいです」
水野と秋山が其々の反応する。
「サマーリーグのページは順調?」
「ええ。選手達の意気込みも沢山聞けて、読み応えあるページにします」
「俺もじっくりと選手を撮影した事が無かったので、サマーリーグを見つけてくれた田所さんに感謝です」
俺は両腕を下ろして、3人で四つ葉に向かう。
「だよね。田所は入社当初は佐藤と一緒に色んな現場に行っていたけど、荒木に『サッカーと言えば俺だって示したいので、原稿を読んで下さい』って、A班のサッカー側の先輩らにバチバチに挑んてた」
俺は田所の入社当初の頃を話しし始めた。
「荒木は田所のサッカーに対する想いや普段の原稿に対する姿勢をじっくり見て、俺に『副編のポジションを作るなら、田所を指名したい』って。荒木は入社3年で編集長になったけど、田所はそれより短い2年で副編のポジションに就いたんだよ」
「2年…、田所さんの実力って凄いな」
俺が田所の副編のポジションになった経緯を聞いた秋山は感心し、水野はピタッと立ち止まる。
「俺…、田所さんのポジションを奪うくらいにバチバチに挑もうと決めました。勿論、他の皆さんにも負けないですけど」
水野の表情はとてもやる気になっていて、うん、その表情は良いねぇ。
「水野のサッカーに対する想いは俺が面接で聞いた時よりも強くなっていると思うし、その意気込みをどんどん出してよ。秋山もさ、秋山が来てから写真の出来栄えは上がってきているし、“自分の目”をこれからも出して」
「高坂専務にそう言われると嬉しいですし、もっとカメラの力をつけていきますよ」
秋山もやる気になっていて、この2人がスポーツ部の中心になるものそろそろかな?田所も佐藤も相当な実力を持っているけど、水野達の実力が爆発したら結構脅威になるだろうし、B班の高橋もダークホースだし、スポーツ部のメンバーの力をもっと出していって欲しい。
四つ葉のビルが見えてきて、中に入って階段を上がり、3階の廊下で水野達と別れ、俺は専務室に入って自分の席にドカっと座る。
さっきは水野達の様子も見れたし、俺がスポーツ部を離れて大分経つけど、仁も良いメンバーに恵まれてきてるな。
席から立って専務室に置いてある本棚から“Scoperta”の過去の雑誌を手に取って、また席に座ってぱらっとページを捲った。
「懐かしいなー」
俺が手にした“Scoperta”は仁が俺の編集長のポジションを引き継いだ後に初めて発行した雑誌で、この時はまだレイアウトも良かったとは言えないバランスだったし、此処から仁は2年ほどメンバーとの仲が悪化していて、姫川からこっそりとそいつらから嫌がらせを受けていることを教えてもらったっけ。
それでも仁は自分からされてる事は四つ葉でも一時期一緒に住んでいたシェアハウスでも話さず、“Scoperta”の発行を遅らせないように編集長としての仕事を全うしていた。
俺はそいつらを在庫室に呼び出して思いっきり絞め上げ、結果は全員が自己都合退職でスポーツ部を去っていき、その翌年からは“Scoperta”を読んで四つ葉に入りたい奴が増えていったっけ。
田所と佐藤が一緒に入社した時は仁も『ようやくAとBのバランスを考えられそう』って言っていて、実際に時間をかけながら担当する分野を決めていて、佐藤のバレーボールに対する熱意が強かったし、周囲との接し方も上手だからB班のリーダー的なポジションは満場一致で佐藤になり、今もB班は佐藤のお陰で回っている。
佐藤もずっと仁に今後の記事の事を相談をしながら書いているし、この前読ませてもらった8月号に予定の記事の資料も良かった。
専務室のドアが開いて橘が入ってくるけど、あれ?何だかー…
「橘ってさ、良いことあった?」
「え?どうしてですか?」
「ん〜、表情が柔らかい?機嫌が良いんだなって思った」
「そ…、それは…」
橘は視線が揺れていて、普段クールな印象なんだけど、専務室に入って来た瞬間は少し嬉しそうに肩にかけているバックの紐をきゅっと握っていたから、良い事があったのかなぁと思ったんだよね。
「私だって良い時はあります」
「そうだよね~。俺も祐一と休日を過ごせたよ」
「叔父様にお会いしたんですね」
「うん。食事を美味しそうに食べているのを見れたから安心したよ。でね、その時に復帰の時期を相談をした」
俺がそう告げると、橘の表情が機嫌の良さがスッと消えていつものクールさの表情になり、俺の前に橘が立つ。
「叔父様の代理で期間限定としてなので、覚悟はしています」
「うん…、橘の仕事ぶりはずっと見させてもらっているし、短い間だけど俺の仕事を支えてくれてありがとね」
「はい。私も秘書としての仕事は初めてでしたが、叔父様からいつも四つ葉や高坂専務のお話を聞いていたので、安心してやれることが出来ました」
「それならいいんだ。送別会は橘の気分次第だけど?注目が嫌なら、俺と祐一と橘の3人でお疲れ様会にする?」
俺が選択肢を提案すると、橘は顔を横に振る。
「お気持ちは嬉しいですが、送別会もお疲れ様会も遠慮します」
「そっか…、橘の気持ちが1番だから。祐一が戻る日が来るまでは宜しくね」
「はい。私も叔父様が戻られる日まで、宜しくお願いします」
「オッケー。じゃあ、早速今日の仕事を確認しよう」
「はい。先ずはー…」
橘はバックから手帳を取り出して、俺と一緒にスケジュールを確認し始める。
橘が四つ葉を去るのは寂しいけど、本人はこれを受け入れているし、祐一が戻る日が来るまでは俺も出来うる限り橘の仕事を見守ろうと思った。