離れた後の恋の仕方
◆可愛い部下の入院
自宅に戻り、自分の部屋の中に入ってスーツの上をバサっと脱いで椅子にかけ、ワイシャツのボタンをプチプチと外しているとスーツの内ポケットから着信音が聞こえた。
腕時計をちらっと見ると午後10時になろうとしていて、こんな時間に電話をかけてくるのは誰だろうと思い、ワイシャツのボタンを外すのを止めてスーツの内ポケットからスマホを取り出して画面を見たら仁の名前があり、通話ボタンを押して耳に当てる。
「もしも〜ー…」
『あのさ…』
いつもの様に明るく電話に出ようとしたら、仁の様子がおかしい事に気付いて、途中で言葉をやめた。
「何かあった?」
『実は一美が紹介した物件に宝条さんが住んでいて』
「うん」
『“たまたま”一美が宝条さんを飲みに誘おうと部屋に行って返事がなかったから合鍵で入ったら、宝条さんが倒れてる所を一美が発見したって。その後は一美が救急車を手配して、宝条さんは✕✕病院に搬送されて、一美が付き添っている』
「マジ?!」
急な展開に驚くけど、今日の四つ葉での宝条さんの様子は見た感じは普通に見えて制作の仕事に励んでいたのにな。
確か✕✕病院って兵藤が医師として勤務している病院だから、後で兵藤に連絡して宝条さんの症状を聞いてみよう。
「連絡をありがとう。俺から一美にお礼の連絡する」
『………ああ』
電話口の仁の口調は落ち込んでいるのが伝わるし、佐藤の事もあったから今は落ち着かないだろう。
「色々あったから、今はゆっくり休みな。明日俺も時間を見て✕✕病院に行くよ。とびっきり美味しい果物の盛り合わせを差し入れに持っていく」
『病人だし、そんなに多く買わなくて良い』
「気持ちが大事なんだって。明日からは7月号に向けて始動だし、しっかり休め。専務命令だぞ」
『……分かった。じゃあ』
仁から電話を切られ、とりあえず親父に報告だ。
俺は自分の部屋を出ていき、廊下を歩いて親父の部屋のドアを数回叩いて開けて中に入る。
「夜遅くにどうした」
「荒木から連絡が来て、今年スポーツ部に入った可愛い部下の宝条さんが倒れて✕✕病院に搬送された」
「佐藤といい、スポーツ部は何かと起こるな」
「宝条さんだって好きで倒れた訳じゃない。大学からの知り合いが✕✕病院に勤めているから、明日見舞いに行く」
俺は親父の部屋を出ていき自分の部屋に戻り、スマホを手に取って一美に連絡すると4コールほどで繋がった。
「仁から宝条さんのことを聞いた。付き添ってもらってありがとう」
『ううん。今入院の手続きをしている所よ』
「そんなに容体が良くなかったんだ」
『診察した先生は充分な睡眠が取れてないのと、体重が同じ年代の子よりも少ないって。幸い頭は怪我をしていないからその部分は平気だけど、3日は入院になるわ』
仕事に関して青木印刷所への提出前までは残業が多いけど、スポーツ部の勤務時間は定時の決まりがないし、此処で身体に来てしまったか…。
『緊急な入院手続きだし、この後は相部屋に連れて行ってもらうようにするわね』
「相部屋なんてケチケチしないで、俺の知り合いがそこに医師で勤めているから豪華な個室にしてもらうように話すよ」
『急なお願いで大丈夫?』
「兵藤って覚えてる?そこの病院に勤務しているから話してみるよ」
『ああぁ!覚えてる!そっか…、お医者さんになるって言っていたから、この✕✕病院にいるのね』
「ああ。祐一もその病院でお世話になっているし、兵藤がいるなら安心していいよ」
『そうね』
一美も電話口で安心したような声になっている。
「それにしても、宝条さんが一美と知り合っていたなんて驚いた」
『まぁ…、私も最初は普通に物件探しに来ていたお客さんとして対応していたのよ。それでね一人暮らしをー…』
そこから一美は宝条さんとの荒木不動産屋での出会いをきっかけを話をし始め、まぁ~一人暮らしを謳歌したい気持ちも分かるし、親に心配をかけたくない気持ちも分かるから一美と一緒に暮らしている設定は良いけど、俺だって一美と一緒に愛の巣を作りたいなー…、って言ったら馬鹿じゃないのって電話をガチャ切りしてきそうだから言わないでおこう。
『宝条さんのご両親の連絡先は以前荒木不動産屋で契約した時に緊急連絡先として控えてあったから、私から連絡するわね』
「ああ、ありがと。明日俺もとびっきり美味しい果物を持っていくよ」
『そうね。稔のセンスに任せるわ』
「任せてよ。じゃあ兵藤に連絡するから、また時間を見つけて連絡する」
『ええ、またね』
俺から電話を切って、直ぐ様兵藤に電話をかけると2コールで繋がった。
『高坂君からなんて珍しいね』
「うん。緊急で申し訳ないけど、俺の可愛い部下の宝条さんが兵藤がいる✕✕病院に搬送されてさ」
『そうなの?!』
「ああ。申し訳ないけど部屋を相部屋から個室に変えたいんだ。可愛い部下を背中バキバキになるベットに寝かせないでね」
『うーん、俺の権限で出来るかどうかやってみるけど、高坂君らしいね』
「そう?相部屋だと落ち着かないし、変更に生じた差額の費用は俺が一旦持つ。後は経理課の信用出来る奴に医療費の手続きをさせる」
『分かった。手配を試してみる』
「ありがと。明日見舞いにいくよ」
『うん。明日』
お互い電話を切って、俺はベットに腰掛けてふぅっと息を吐く。
とりあえず✕✕病院に行って宝条さんの様子をみて、勤務について見直しだな。
腕時計をちらっと見ると午後10時になろうとしていて、こんな時間に電話をかけてくるのは誰だろうと思い、ワイシャツのボタンを外すのを止めてスーツの内ポケットからスマホを取り出して画面を見たら仁の名前があり、通話ボタンを押して耳に当てる。
「もしも〜ー…」
『あのさ…』
いつもの様に明るく電話に出ようとしたら、仁の様子がおかしい事に気付いて、途中で言葉をやめた。
「何かあった?」
『実は一美が紹介した物件に宝条さんが住んでいて』
「うん」
『“たまたま”一美が宝条さんを飲みに誘おうと部屋に行って返事がなかったから合鍵で入ったら、宝条さんが倒れてる所を一美が発見したって。その後は一美が救急車を手配して、宝条さんは✕✕病院に搬送されて、一美が付き添っている』
「マジ?!」
急な展開に驚くけど、今日の四つ葉での宝条さんの様子は見た感じは普通に見えて制作の仕事に励んでいたのにな。
確か✕✕病院って兵藤が医師として勤務している病院だから、後で兵藤に連絡して宝条さんの症状を聞いてみよう。
「連絡をありがとう。俺から一美にお礼の連絡する」
『………ああ』
電話口の仁の口調は落ち込んでいるのが伝わるし、佐藤の事もあったから今は落ち着かないだろう。
「色々あったから、今はゆっくり休みな。明日俺も時間を見て✕✕病院に行くよ。とびっきり美味しい果物の盛り合わせを差し入れに持っていく」
『病人だし、そんなに多く買わなくて良い』
「気持ちが大事なんだって。明日からは7月号に向けて始動だし、しっかり休め。専務命令だぞ」
『……分かった。じゃあ』
仁から電話を切られ、とりあえず親父に報告だ。
俺は自分の部屋を出ていき、廊下を歩いて親父の部屋のドアを数回叩いて開けて中に入る。
「夜遅くにどうした」
「荒木から連絡が来て、今年スポーツ部に入った可愛い部下の宝条さんが倒れて✕✕病院に搬送された」
「佐藤といい、スポーツ部は何かと起こるな」
「宝条さんだって好きで倒れた訳じゃない。大学からの知り合いが✕✕病院に勤めているから、明日見舞いに行く」
俺は親父の部屋を出ていき自分の部屋に戻り、スマホを手に取って一美に連絡すると4コールほどで繋がった。
「仁から宝条さんのことを聞いた。付き添ってもらってありがとう」
『ううん。今入院の手続きをしている所よ』
「そんなに容体が良くなかったんだ」
『診察した先生は充分な睡眠が取れてないのと、体重が同じ年代の子よりも少ないって。幸い頭は怪我をしていないからその部分は平気だけど、3日は入院になるわ』
仕事に関して青木印刷所への提出前までは残業が多いけど、スポーツ部の勤務時間は定時の決まりがないし、此処で身体に来てしまったか…。
『緊急な入院手続きだし、この後は相部屋に連れて行ってもらうようにするわね』
「相部屋なんてケチケチしないで、俺の知り合いがそこに医師で勤めているから豪華な個室にしてもらうように話すよ」
『急なお願いで大丈夫?』
「兵藤って覚えてる?そこの病院に勤務しているから話してみるよ」
『ああぁ!覚えてる!そっか…、お医者さんになるって言っていたから、この✕✕病院にいるのね』
「ああ。祐一もその病院でお世話になっているし、兵藤がいるなら安心していいよ」
『そうね』
一美も電話口で安心したような声になっている。
「それにしても、宝条さんが一美と知り合っていたなんて驚いた」
『まぁ…、私も最初は普通に物件探しに来ていたお客さんとして対応していたのよ。それでね一人暮らしをー…』
そこから一美は宝条さんとの荒木不動産屋での出会いをきっかけを話をし始め、まぁ~一人暮らしを謳歌したい気持ちも分かるし、親に心配をかけたくない気持ちも分かるから一美と一緒に暮らしている設定は良いけど、俺だって一美と一緒に愛の巣を作りたいなー…、って言ったら馬鹿じゃないのって電話をガチャ切りしてきそうだから言わないでおこう。
『宝条さんのご両親の連絡先は以前荒木不動産屋で契約した時に緊急連絡先として控えてあったから、私から連絡するわね』
「ああ、ありがと。明日俺もとびっきり美味しい果物を持っていくよ」
『そうね。稔のセンスに任せるわ』
「任せてよ。じゃあ兵藤に連絡するから、また時間を見つけて連絡する」
『ええ、またね』
俺から電話を切って、直ぐ様兵藤に電話をかけると2コールで繋がった。
『高坂君からなんて珍しいね』
「うん。緊急で申し訳ないけど、俺の可愛い部下の宝条さんが兵藤がいる✕✕病院に搬送されてさ」
『そうなの?!』
「ああ。申し訳ないけど部屋を相部屋から個室に変えたいんだ。可愛い部下を背中バキバキになるベットに寝かせないでね」
『うーん、俺の権限で出来るかどうかやってみるけど、高坂君らしいね』
「そう?相部屋だと落ち着かないし、変更に生じた差額の費用は俺が一旦持つ。後は経理課の信用出来る奴に医療費の手続きをさせる」
『分かった。手配を試してみる』
「ありがと。明日見舞いにいくよ」
『うん。明日』
お互い電話を切って、俺はベットに腰掛けてふぅっと息を吐く。
とりあえず✕✕病院に行って宝条さんの様子をみて、勤務について見直しだな。