陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




俺の頭の中は、告白のタイミングでいっぱい。でも今日告白して、灯早がそのつもりじゃなかったら。まだ悠馬が忘れられないとか言い出したら。そんなたらればばかりが浮かんで、俺らしくないと頭を抱えた。嫌われることに抵抗感を抱いたことはないのに、灯早にだけは抵抗してしまう。


出来上がった焼きそばを受け取って灯早のところに戻ると、どこか人混みの遠くを見て大きく目を見開き、走り出そうとする灯早を見つけた。どうにか走って追いつき腕を掴んで止めると、よろけて俺の胸にすぽんとハマる。




「どこ行くんだよ」




そのまま上を向くものだから、至近距離で目が合ってしまい、心拍数が一気に上がった。




「逸れたら危ないだろ」




それでも表情だけは平常心を保ちたくて、焼きそばを食べながら心の中で〝落ち着け。逸れないように止めただけ〟と唱えた。にしても、灯早は何を見つけたんだろうか。焦って人混みに入ろうとしていたけど。




「さっき、どこ行こうとしてたの」


灯「…お母さんがいた気がして。多分いないんだけどね。期待したのかも」




お母さん。そんなに会いたいものなんだろうか。どんな非情な母ちゃんでも、灯早にとっては一人の母ちゃん。親に縋りたいと思うのかもしれないけど、そういう子どもなりの気持ちが、親のいない俺には理解できない。


小学校の同級生は、もっとわがままで甘えん坊で、それに困りながらも嬉しそうに応えていた母ちゃんたちばかりだった。世間にはいろんな母ちゃんがいるんだな。灯早の話を聞きながら、そう思った。



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