陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




善「俺は、そういうのは良いかな」


「でもいつもハーレムじゃん」


善「あれは…、僕なりの生き残り方だから」




また〝間〟があった。何かを言おうとして、考えた末に飲み込んだ間。気にしないようにすればするほど、その間に入り込みたくなる。




「私には、善くんが強がってるように見える」


善「え?」


「だってずっと寂しそうなんだもん。何かで埋めようとしてるのに、埋まってない。それに…」




善くんが風邪をひきかけて、看病した日。離れようとする私の手を寝ぼけ眼で掴んで、〝捨てないで〟と言われたことが忘れられない。




「寝言で捨てないでって言ってたから」


善「ただの寝言だよ。気にしないで」




今までの間とは真逆の食い気味の返事が来ると、急かされるように電話を切られた。あんなにぐいぐい来る善くんなのに、自分のことになると一気に壁を造る。誰にだって立ち入られたくない領域はある。善くんにとって立ち入られたくない領域は、きっとお母さん。


でもあまりに勢いのある遮断で、携帯を耳に当てたまま呆然としていた。悠馬さんの時のデジャヴの予感。きっと今引けば、善くんと私の間に壁を作ったままになる。もし謝ったとして、その壁が解消されるかは善くん次第。




そう考えて、次に善くんからかかってきた電話で謝ろうとしたけど、秋学期が始まるまで善くんからの電話は来なくなった。こちらから一度かけてみたけど出てもらえなくて、完全に遮断された。後悔しても遅いけど、何も言わずに知らん顔するのも私自身が許さなかったから。




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