陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





私を睨むと、それだけ言い捨てて出て行った。未だ理解できていない突然の出来事に、フリーズ。コップの水をかけるのはドラマで見たことあるけど、バケツの水はアトラクション並みの迫力だった。


こうなって当然のことを、私はしたのかな。結婚間近の人と出かけることって、そんなにいけないことなのかな。喧嘩を売った相手が悪かっただけなのかな。



髪の毛から水が垂れるのも気にせず立ち尽くしていると、大きい音を聞きつけてか、家から園田さんと出てきた櫂くん。飲み物を乗せたお盆を片手に慌てる園田さんを他所に、冷静な櫂くんにバスタオルを頭にかけてもらう。




櫂「家戻るぞ。じじぃ、ここ片付けといて」


園「おぉ……」




腕を引っ張られて家に入り、風邪を引くとダメだからと、シャワーを浴びる誘導までしてもらって、服も着替えた。


悠馬さんは彼氏でも何でもない、ただの同居人。私の中では、好きとかそういう感情はなかった。ただ唯一の年上ということもあり、誰も持っていない安心感を与えてくれる存在だった。時々子どもっぽいことも言うけど、全ての覚悟を背負って自分の力で立とうとする、真の強さを持つ人。



悠馬さんが放つ安心感に、私は縋っていただけの酷い奴だ。シャワーを終えてキッチンの椅子に座り、改めて反省した。




櫂「だから悠馬には近づくなって言ったのに」




園田さんが淹れてくれたお茶が入ったマグカップが目の前に置かれて、私の隣に櫂くんが座る。



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