陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい
悠「嘘、ついてなかったから」
「嘘?」
ずっと目を逸らして話していた悠馬さんが、じっと私の方を見る。突然合った目は力強くて、でも寂しそうで。もし今告白されたら、何の躊躇いもなく頷いてしまいそうな、そんな綺麗な目をしていた。
悠「猫かぶって、探り合って粗探しするような、そんな人ばっかの中で、灯早ちゃんは今を楽しんでた。純粋な笑顔が羨ましくて、惹かれたんだよね」
悠馬さんには、私が今を楽しんでいるように見えたのかな。親を捨てて捨てられて、未来に希望は持っていなかった。
悠「少しの間だけでも、灯早ちゃんに元気もらえてた。でももう、現実と向き合わないとね」
私も…、逃げてるばっかじゃダメだ。逃げてきた親と、向き合わないと。
悠「実は、向こうの家で灯早ちゃんに手を出したって聞いてさ。余計なことするなよって、思わず怒鳴っちゃった」
「え!?あの人のこと、怒鳴ったんですか?誤解はされたのかもですけど、そこまでしなくても…」
悠「誤解はちゃんとなくしておかないと。灯早ちゃんは関係ない人だって分かってもらえたし」
〝それともう一つ…〟と、膝をピシッとくっ付けて背筋を伸ばす悠馬さん。申し訳なさそうにまた目を伏せて、大学を中退して、家に入ることを知らされた。
「え?」
悠「大学行って経営学んでたの、向こうの家業を継ぐためだったんだ。でも、今回のことがあって、実践の学びが一番身につくだろうって。だから、退学することにした」
「でもそれ…、悠馬さんの意思じゃないですよね?」
悠「…まぁね。でもこれは従うしかない。さっきも言ったけど、現実と向き合わなきゃいけないから」