陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい
既に退学の手続きを進めているらしく、申請が通ったらこの寮を出ると言われた。展開が早すぎる。それに悠馬さんだって、残りの二年を悔いなく楽しみたかったんじゃないかと思う。こんな形で突然終わって、絶対この先後悔する時がやってくる。
悠「灯早ちゃんは、自分のことをもう責めちゃいけないからね。俺が灯早ちゃんを巻き込んだだけなんだから」
「…悠馬さんも。自分だけで背負わないで」
今にも涙が溢れそうな儚げな表情で笑うと、何も言わずに席を立って自分の部屋に戻っていった。丸くなった背中を見ていたら、悠馬さんがあのまま消えてしまいそうな気がして、部屋に戻るまで目で追ってしまった。
しばらくして、梅雨も明けて空は青さを増し、本格的な夏を迎える頃、悠馬さんが提出した退学届が受理されて、正式に退学が決まった。
無事に仲直りできた櫂くんと一緒に寮に帰った時、園田さんが教えてくれた。櫂くんは、〝あっそ〟と何を考えているのか読めない表情で、それ以上何も言わずに部屋に閉じこもった。
「園田さん…」
園「肥料を蒔いて、水をやってくれる?」
私はまた癖のように、花に手をつける。悠馬さんと花を一緒に触ることができずに、今日を迎えてしまった。向こうの家に行く用事もあっただろうし、私が寮に入ったことで、園田さんの手伝いができる人が増えた。一度で良いから、並んで花をいじりたかったな。そんな虚しい思いを消すように夢中で土を触っていると、悠馬さんが遅れて大学から帰ってきた。