陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい



もう悠馬さんのことを考えたくなくて、急に集中も途切れたし、休憩したくて家に入った。キッチンに入ると、何も取れないくらい少しだけ冷蔵庫のドアを開けて、微動だにしない櫂くんがいた。




「櫂くん?」




声をかけても聞こえていないみたいで、櫂くんの体に当たらないように冷蔵庫の扉をそっと開けると、突然手首を掴まれた。扉も閉められてしまい、手首を掴まれたまま、グッと距離を詰められる。気を抜いて動いたら、鼻が当たってしまいそうな距離。




「近っ…」




私を見つめるだけで何も言わないけど、怒っている雰囲気は伝わってくる。もしかして、悠馬さんとのやり取りを見られていたのかもしれない。だとしたら、あのキスも見られてた?なんて考えがぐるぐると頭を巡り、何の抵抗もできない。


でも怒ってるだけではなさそうな雰囲気も感じられて、いつものことながら何を考えているのか、読めない。




「櫂くん」


櫂「…わりぃ」




名前を呼んだだけなのに、思っていたより簡単に離れた。〝悠馬のことで、凹んでると思って励まそうと思ったけど、言葉が出ないわ〟らしい。距離だけ詰めて、何もなしとか。




「櫂くんって、本当に何考えてるか分かんない」


櫂「それは灯早も同じだろ」


「…そうだったね。私は大丈夫、悠馬さんが心配なだけだから」



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