陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





櫂「…何かごめん。今の忘れて」


「いや…。私も、ごめん」




私が言い返さなくなって、さらに気まずくなった。櫂くんもつい言ってしまったと言わんばかりの、焦った表情をしていて、逃げるようにキッチンを出た。



部屋に戻ると、扉の前でへたり込んでしまい、心臓が耳を澄まさなくても聞こえるくらい煩く跳ねていて、それにまた動揺する。私の今の動揺の理由は説明できるけど,言葉にしたくない。櫂くんへの想いを認めてしまうことになるから。




次の日の朝、家の外にまで響く善くんの声で目を覚ました。




善「悠馬がいないけど!」




悠馬さんとは、花壇で話をしてから顔も合わさなかった。部屋から出てくる悠馬さんを全く見なかったから、多分避けられていたんだと思う。そのまま誰とも会わず、朝一でこの寮から出たようで、園田さんも驚いていた。悠馬さんがいた部屋は、クローゼットとベットはそのまま置いていて、それ以外は悠馬さんがいた暖かみさえも持ち去っていった。




善「一人いないだけで、空気が全然違うよね」


櫂「お前がいなかったら、もっと静かで良いけどな」


善「じゃあ悠馬の分まで叫ぶ!」




矛盾した善くんの言葉で、今は気が紛れる。騒がしい方が悠馬さんの心配に向かなくて済むし。でもそんな善くんも、少しの間寮を離れるらしい。といっても、夏休み中に実家に帰るだけ。



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