陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




「ねぇ、くすぐったい」


櫂「じっとしとけって。今三つ編みしてるから」


「え、できるの?私より女子力高い」




捻っただけのヘアアレンジから三つ編みに変わると、最後の残った髪と一緒に耳にかけてピンで留めてくれた。櫂くんは何とも思ってないかもしれないけど、そういうちょっとした仕草とか気遣いに、櫂くんを意識して想いが強くなっていくの。


女の人は苦手とか言うくせに私には構ってくるところとか、大事に思ってるやつほど軽くは扱わないって言ってくるところとか。簡単に心を揺さぶってる自覚、あるのかな。




櫂「うん。こっちの方が可愛い」


「可愛い…?」


櫂「いつもより地味がマシって言った方が良い?」


「それ悪口だから!」




悪口を言われて、笑いながら怒って言い返すほうが通常運転で、私も私でいれる。



会場まで歩いて向かうと、花火はまだ上がらないのに人で溢れかえっていた。露店が多く並んでいたから、遊んで食べて花火を見ようと、みんな同じ考えをしているんだろう。




櫂「何したい?」


「えー…、何だろう。射的かな?」


櫂「じゃあそれ行くか」





小さい時、駄々をこねてお母さんに無理やり連れて行ってもらったことがある、花火大会。その時はお母さんも忙しかったのかすごく不機嫌で、顔色を見て察した私は、好きでもないりんご飴だけを買ってもらい、満足したように見せかけて家に帰った記憶がある。

そんな記憶がありながら、また同じように誘った私もバカだったけど、悪い思い出を上書きするようなことはするんじゃなかったと、嫌な記憶が蘇った。



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